昭和の喜劇王エノケンこと榎本健一の劇団座付き作家として名をはせ、34歳の若さで戦禍に散った菊谷を扉座の有馬自由さんが、菊谷の義弟役を同鈴木利典さん（八戸市出身）が好演。草野とおるさん（深浦町出身）が東奥日報記者役で客演した。2019年に東京と神奈川県で初演され、今回が3年ぶりの再演。
時代は日中戦争が始まった1937（昭和12）年。舞台では、菊谷が劇作家として名を上げた東京・浅草のレビュー小屋と、帰省した津軽の旅館の場面が交互に展開した。浅草の小屋では華やかな衣装の踊り子たちが本格的なレビューを披露、観客の喝采を浴びた。 また満州へ出征する菊谷に仲間たちの最後のメッセージを伝えようと奮闘する津軽出身の踊り子・祭を扉座の北村由海さんが津軽弁を駆使して熱演、会場の笑いと涙を誘った。菊谷の最後の言葉は、伊奈かっぺいさんが情感を込めてナレーションした。公演は24日も行われる。午後1時開演で、チケットは全席指定5千円。
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