【パリ時事】ラグビーのワールドカップ(W杯)フランス大会が幕を閉じた。決勝では南アフリカがニュージーランド(NZ)との接戦を制し、史上最多4度目の優勝。アルゼンチンを含む南半球の3チームが4強に進んだが、1次リーグは4組とも北半球勢が1位で通過した。今大会はこれまでの「南北格差」が縮まった印象だ。
1次リーグで南アフリカは優勝候補の筆頭格だったアイルランドに敗れ、NZは開催国フランスに屈していずれも2位通過。ただ、この南半球の両雄はW杯での勝ち方を知っていた。準々決勝でNZはアイルランド、南アフリカはフランスを小差で撃破。相手の弱みを突き、いずれも不利とされた下馬評を覆した。 2試合ともW杯史に残る熱戦。育成システムを整備して強化を進めてきたアイルランドとフランスも、確かな実力を示した。大会前の評価が低かったイングランドは、徹底したキック戦術で準決勝まで勝ち上がり、意地を見せた。8年前に南アフリカからの金星を含む3勝を挙げ、4年前は初の8強入りを果たすなど躍進してきた日本は、今大会は2勝2敗で1次リーグを突破できなかった。リーグワンのレベルを上げ、国際試合を増やして選手の経験値を上げなければ、W杯で勝つのは難しい。
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