打線の中で、最も4番を重要視する岡田監督。04~08年の第1次政権では金本知憲に任せたように、チームの勝敗を背負える打者を据える。チームに与える影響力が大きい打順だからこそ一度任せると、よほどの危機的状況でなければ動かさない。
今季も開幕から4番を任せた大山に対しても、不調でも復調を信じて待ち続けた。複数回の打順変更によるリフレッシュや、見えないところで直接指導も行ってきた。今回の2軍降格の理由を問われた指揮官は「本人が言うてきたんや。話し合いやからな」と話したが、受け入れたということは我慢も限界だったのだろう。「今年、真っすぐを捉えて、三塁方向へバチーンって打ち返したファウルを見たことあるか?ホームラン3本で、東京ドームで打った2本はどっちも変化球やったやろ」。どんどん直球を投げ込まれながらも差し込まれ、打ち返せない姿にもどかしさを感じていた。大山は2軍で“ミニキャンプ”を行い、復調への道を探るという。直球を打ち返すキレのあるスイングを取り戻せるかどうかは、一つのポイントとなりそうだ。
今季の大山はオープン戦終盤に下半身の張りを訴え、開幕前のラスト4試合を欠場。“ぶっつけ本番”で開幕を迎えていた。その影響か4月中旬まで打率は1割台前半から2割台前半を推移。岡田監督は同14日・中日戦で監督復帰後、初めて4番から5番に下げた。次戦の4月16日・巨人戦から大山を4番に戻すと復調気配を見せ、5月3日・巨人戦では打率・250まで戻した。ただ大山が苦しみ続けていた間も、岡田監督は姿勢を評価していた。試合前後に甲子園の室内練習場で打ち込む姿も知っている。スタメンを外した翌日の5月17日・ヤクルト戦で適時打を含む2安打を放つと、「そら本人が一番苦しんでると思うよ、ヒット出えへんのは。でも、やることやってたらやっぱり出るやん」と話している。「4番はみんなが認めんとあかん。姿を見て、このチームでは大山を4番にしないといけないというのが見えたからな」球団史上初の連覇には大山の復調が欠かせない。岡田監督も復活を信じて待っている。(デイリースポーツ・西岡...
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