この日は約2時間前の女子800m予選に続き、2本目のレースとなった田中。20人によるレースとなり、集団の真ん中後方あたりからスタートした田中は、スローペースとなった集団の先頭に立つと集団は徐々に縦長に。2000mを過ぎ残り7周とすると、安定したペースで集団を引っ張る田中は徐々に引き離し、3000mを通過したあたりでは2番手の樺沢らと大きく差を広げる。残り4周から4000m付近ではペースはほぼ変わらずも、残り2周でペースを上げ、終盤はギアをもう一段上げた田中は圧巻の走りで1着でフィニッシュ。1500mに続き今大会2冠に輝いた。
レース後のインタビューでは「長い距離は今まで抵抗があったんですけど、今日に限っては何となく落ち着くといいますか、走る時間を楽しめたかなと思います」と振り返った。さらに「今自分のやるべきこと、1日1日に集中して全てを注ぐっていう私らしさは出せてるんじゃないかなと思います」と話した。 5000mは昨年の世界陸上ブダペストで8位入賞となった田中は、今年5月26日のダイヤモンドリーグ(アメリカ・ユージーン)で14分47秒69を記録し、パリ五輪の参加標準記録(14分52秒00)を突破したため、1つ目のパリ五輪出場権を獲得した。 前日は1500m決勝で4分01秒44をマークして優勝し、4分02秒50のパリ五輪参加標準記録を突破したため、5000mに続き2種目目の五輪内定をつかんだ。明日の最終日では今大会5レース目となる800m決勝に挑む。
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