小池氏はエジプトのカイロ大卒業について学歴詐称ではないかとの疑惑が取り沙汰(ざた)され、20年には卒業証書を公開して否定。また、カイロ大学も小池氏が1976年に同大学を卒業したとの声明を発表していたが、ここへきて小池氏の元側近である小島敏郎氏が月刊誌「文芸春秋」で告発するなどし、疑惑が再燃している。
古舘は、テレビ番組などで小池氏の学歴詐称疑惑に関する報道が少ないことに言及し「私もその世界が長いから、政治の力が働くとか気遣いとか忖度とか自主規制とか、相変わらずあるのはわかるんですけど、だからといってもうちょっとやったらどうだ。やっぱりこういうことはある程度、真実を追及するべきじゃないかと僕は思う」と述べた。 続けて「もし小池さんの学歴詐称が事実なら公職選挙法違反にあたる。しかしそれは時効が成立しているわけですから、もし罪に問われるのであれば、今の段階では私文書偽造の罪に問われる見立てになっている」と説明。「この流れがどうなるかわかりません。テレビも全然やらないっていうことになったら、『また疑惑が出てきたな。卒業していないのかもしれないけど、まあいいや』っていうふうに世の中は流れて行っちゃうのかもしれませんけど、私が引っかかるのは、もしちゃんと卒業していると言い続けているんだったら、小池さんが訴えないのがおかしい。なんで訴えないのか?」と疑問を投げかけた。
また「テレビっていうのは超ミーハー。私を含めて本当にミーハー。だから当時珍しい『カイロ大学首席卒業』という触れ込みだったわけですから小池さんは、このプロフィールがなかったらテレビも食いつかなかったんじゃないのっていう気がします」と、小池氏がメディアに取り上げられるようになった経緯を推察。小池氏がキャスターなどを経て政界に進出してから東京都知事にまで登りつめた道のりをたどり「私から言わせると小池さんはポピュリズムのスーパーヒロインとなった人。元祖と言ってもいいぐらい」「日本のトランプ」と評した。 古舘は、一連の学歴詐称疑惑問題について「『良い大学を出ているから優秀なんでしょう』っていうおバカな思考停止、これが1番の悪だと思っています」と指摘。「人間っていうのは良い大学出てるなんていう名目が素晴らしくたって実質の人格がダメ、名目なんて持ってなくたって実質は素晴らしい人間だっているじゃないですか。そんなことは左脳の理屈脳ではわかっていても、私なんかもつい『首席卒業? すごいね。認めちゃおうかな、この人』っていう思考停止っぷり。これが僕は人間が持っている諸悪の根源だと思います」とした上で「それが小池さんが『(カイロ大学)卒業』とアピールし続ける動機を作ったはずなんです」と推測した。
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