公に目にする記者会見の裏で、ときには一歩も譲れぬ駆け引きも繰り広げられる外交の世界。その舞台裏が語られる機会は少ない。外務省のみならず国連でも事務総長特別代表を務めるなど国際舞台で活躍してきた山本忠通氏に、半世紀近くにわたった外交官生活を振り返ってもらった。ボストンの日本協会は全米で一番古い歴史を持っています。規模が大きいのはニューヨークなのですが、ボストンの方が由緒正しい。ボストンが位置するニューイングランド地域にはかつて捕鯨基地があり、幕末の頃から日本に多くの船が来たといいます。
ボストン一帯には今、日本のハイテク企業が進出していますが、私の赴任当時はNECを除き、日本企業はそれほどありませんでした。総領事の仕事は多くの場合、日本企業などビジネス界との交流が主で、残りが邦人保護や文化関連、情報収集。しかし、ボストンの場合はこうした理由もあって、大学などアカデミアとの接触が半分で、残りが広報文化活動でした。 アカデミアとの接触は、とてもユニーク。ボストン総領事館が管轄するのは、ハーバード大などいわゆるアイビーリーグの私立名門大や、ノーベル賞受賞者を多数生んでいるマサチューセッツ工科大(MIT)、ボストン大、アマースト大など。これらの大学関係者が首都ワシントンに行き、政策担当者になることも多く、関係構築に努めました。ハーバード大には「ジャパン・スタディー・プログラム」があり、エドウィン・ライシャワー教授やエズラ・ボーゲル教授ら、そうそうたるメンバーを輩出してきました。私が総領事の頃、日本研究所のスーザン・ファー所長から、私専用の机をもらいました。「あなたがその気なら、週の半分来ていいわよ」と。ハーバード大には日本からのお客さんを紹介し、講演などをしてもらいました。彼らの任務は僕たちと異なり、驚きました。彼らは、母国から米国への頭脳流出を懸念しており、ハーバード大やMITの優秀な学生を連れ戻すことを主任務にしていたのです。スイスの総領事館にはスイスとスクリーンでつなぐ大がかりなビデオ装置がありました。ハーバード大などのスイス人研究者を館内に連れてきてはスクリーンを通じて本国の企業や政府と話させ
知り合いのボストン銀行の頭取は、日本人女性と結婚していました。頭取によれば、この銀行には多くの外国出身者がおり、行内では36カ国の言語が飛び交い、切磋琢磨しているとのこと。副頭取は米国生まれの2世ではなく、ベトナム人1世。移民国家・米国のすごさを思い知らされました。 米国社会にはダイナミズムを感じます。南部ニューメキシコ州を訪れ、レストランの席に着いた際には、スペイン語で話しかけられました。多文化がもたらすエネルギー、新しい移民が入るダイナミズムが、この国を強くしていることを目の当たりにしました。
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