株式会社ブランド総合研究所は国内有力企業のSDGs取組やESG活動を消費者視点で評価する「企業版SDGs調査2022」を実施。調査対象 全260社の結果のうち、電機・電子業界グループのSDGs評価ランキングを紹介する。電機・電子業種グループで、SDGsへの取り組みの評価が最も高かったのはパナソニック。点数も20.7点で前年の16.8点から大幅に増加した。同社は「9.産業と技術革新の基盤を作ろう」が5位と高いほか、ESG項目で「社会貢献活動をしている」との評価が3位と高い評価につながっている。パナソニックグループは、2030年までに事業活動からのCO2排出量を実質ゼロにすることを目標としている。
2番目に高かったソニーは、「4.質の高い教育をみんなに」が6位と高いほか、ESG項目で「国際化が進んでいる」が260社中2位、「科学技術の発展に貢献している」が3位と評価が高い。また、SDGs関連の情報の入手経路で、「新聞や雑誌の記事」で得た人が260社中で最も高かった。ソニーグループでは今年6月に、バリューチェーン全体で温室効果ガス排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの目標を、これまでの50年から40年へと10年前倒しすると発表した。6位以下には、EPSON、三菱電機、日立製作所、富士通、リコー、キヤノン、セイコー、村田製作所、オムロン、京セラなどが上位に並んでいる。 この業種グループには、一般消費者にはなじみが薄いBtoB企業が多いことから、SDGs評価の順位が高くない企業も多いが、その一方で、各社を認知している人を対象とした集計(各社について「名前も知らない」と回答した人を除いて集計)においては、横河電機が260社中3位(電機・電子業種グループでは1位)、ミネベアミツミが12位(同2位)となるなど、ステークホルダーからは高い評価を得ている企業も少なくない。第3回企業版SDGs調査2022は、20歳以上の男女を対象に、2022年7月27日から30日にかけてインターネットで調査を実施し、各社1,000人(1人の回答者には10社について評価)となるように計26,000人の回答を集めた。不完全回答や信頼度の低い回答は集計対象外としたため、計22,554人を集計した。調査は各社のSDGs取組の評価、17ゴール別の評価、ESG活動の評価、情報入手経路などについての設問を設けたほか、各社の好感度、利用経験、就職意欲、投資意欲などについての質問も設け、SDGs活動による各社の企業評価への影響度を分析した。
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