デーリー総裁はスタンフォード経済政策研究所のイベントで、対応する前にインフレ率が当局の目標である２％に向かっていると確信する必要があると発言。現在、金融政策は「良い位置」にあると、従来の見解を繰り返した。 また「最悪なのは緊急性がないのに急いで行動することだ」とデーリー総裁は指摘した。同総裁は今年、連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）の投票権を有する。
同総裁はその上で、「われわれは待機姿勢を取っており、経済の進展に合わせて対応できる」とし、「労働市場には悪化の兆候は見当たらず、インフレ率はなお当局の目標水準を上回っている。われわれ、そして私が対応が必要だと考える前にインフレ率が目標水準まで低下する軌道にあると確信する必要がある」と説明した。 政策当局者らは昨年７月以来、フェデラルファンド（ＦＦ）金利の誘導目標レンジを5.25－5.5％に据え置いており、利下げを開始する前にインフレ率が２％に向かっていることを示すさらなる証拠を確認したいと述べてきた。 先週発表された３月の消費者物価指数（ＣＰＩ）統計では変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数が３カ月連続で市場予想を上回る伸びとなり、一部のエコノミストや政策当局者の間で、インフレ率の低下が足踏みしているとの懸念が強まった。
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