ールとなる左ミドル弾で先制した。しかし後半10分にDF馬場晴也(22)が右足首を痛めて退き、同30分にはFW大森真吾(23)が2度目の警告で退場。数的不利となり、5分後に同点とされるも、逆転は許さず、1―1で引き分けた。
最後まで死力を尽くし、札幌が敵地で勝ち点1を手にした。浅野のゴールで先制し、1―0で折り返し、後半は攻勢に出たが、大森の退場で10人となり、同35分には追いつかれた。苦しい状況となるも、体を張り、時間をうまく使うだけではなく、好機も伺い、勝ち点3を狙い続けた。引き分けには終わったが、2試合連続で手にした勝ち点に、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(66)は「1人少ない状況の中で、選手は最後まで強い気持ちを持って戦ってくれた」と奮闘を評価した。 度重なったアクシデントもしのいだ。前半16分、前線へスプリントした際、鈴木が左太もも裏を痛め、ベンチへ下がった。後半10分には馬場も負傷退場し、2枚の交代カードを切らざるを得なかった。ペトロヴィッチ監督が「3回目の交代は難しい決断を迫られた」と振り返ったように、描いていたプラン通りにはいかなかった。リードを守り切ることこそできなかったが、ただ、それ以上の失点は許さなかった。
第2節の鳥栖戦では退場者が出てから3失点し、0―4と大敗した。MF宮沢裕樹(34)は「今までは失点してからすぐ失点ということが多かった。ギリギリのところで耐えて、勝ち点1を取れたことは大きかった」と同じ過ちを繰り返さなかったことに対しては、納得の表情を見せた。 試合がなかった鳥栖に代わり、暫定ながら最下位は抜け出したが、降格圏にいる状況は変わらない。だからこそMF荒野拓馬主将(30)は「相手のシュートがうちの選手に当たってコースが変わって入ったように不運な部分はあるが、今のチームの流れはそういう流れ。早く断ち切りたい」と笑顔はなし。宮沢も「自分たちが置かれてる状況を考えると最低限の結果。もったいない試合」と言い、DF岡村大八(27)は「悔しい。正直、勝ち点1を得たというより2を逃した感じ」と悔しさをあらわにした。
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