右クロスから1―0の決勝点をアシストした長谷川は、クラブが短時間でもチャンスをつくれる能力を見込んで、今季獲得した。日頃から個々の特長をつぶさに観察する「目」で連係を深めてきた“ジョーカー”が、初連勝につながる活躍も見せにいく。
養い続けてきた観察眼で、長谷川が再度、札幌に勝ち点3を呼び込む。G大阪戦ではMF宮沢のヘディング弾をアシストし、明確な結果を残して臨む新潟戦。紅白戦では10日は主力組、11日は控え組と起用は未定も「スタメンでもサブでも準備することは大きく変わらない。与えられたポジション、役割、時間の中で、何ができるのかというのをしっかり考えることが大事」。初の連勝へ、平常心で仕事をこなす。 今季、横浜FCから札幌に加入した。三上大勝代表取締役GM(52)は「限られた時間の中でも必ず大きなチャンスをつくれる」と評する。期待通りに成し遂げた前節の大仕事は、日頃の取り組みがあってこそ、生まれた。長谷川は「練習中も試合中のベンチでもそうだが、どんな選手なのかと観察しながら仲間の特長を見ている」と話す。
キャンプから対話も交え、個々の特性をつかもうとはしたが「この選手は何が出来て、何が苦手かとかは、公式戦でしか見えないものはある」と練習だけでは分からない部分も多かった。それでも開幕以降、プレーだけでなく、各選手の個性を把握しようと、目も凝らしてきた。積み重ねの末、深まってきた連係に「理解できてきているのが大きな要因」と手応えを強調した。 7戦中6戦が途中出場も、攻撃に変化を加えられる切り札として欠かせない男は「札幌らしいサッカーに少しづつ戻ってきたかな」とほほ笑んだ。自軍の手札も知り尽くしてきた今、長谷川というカードは、相手の脅威になる。〇…MF青木亮太(28)が悔しさを晴らしにいく。昨年3月のアウェー・新潟戦では前半17分に先制ゴールを挙げた。しかし左太ももの肉離れで、前半まででピッチを退いた。試合も2―2で引き分けと不完全燃焼な結果に。雪辱に燃える一戦へ「ミシャのやっているサッカーを、みんなでもう一度やるのが大事」と直近の2試合と同様に、走って戦うことの重要性を強調。「連勝できて、勝てるんだというイメージを持てるようになれば」と今後につながる2連勝だけを見据えた。
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