【ニューデリー=井戸田崇志、秋山洋成】主要20か国・地域首脳会議(G20サミット)が9日に採択した首脳宣言は、世界経済について、食料やエネルギー価格の高騰を挙げ、「成長と安定に対する逆風は続いている」と指摘した。先行きについても「不確実性は依然として高い」と危機感を示した。議長国インドのナレンドラ・モディ首相はサミットの冒頭、「世界経済に混乱が生じている」と述べ、食料や燃料、肥料の価格高騰といった課題の解決を訴えた。岸田首相も、「ロシアによるウクライナ侵略により、食料、エネルギーを含め、世界経済の混乱が深刻化している」と指摘した。だが、現実は「団結」とはほど遠い。日米欧などは対露経済制裁で協調するのに対し、インドや中国、南アフリカは制裁に加わっていない。参加国間の溝は深く、首脳宣言にも「状況については異なる見方や評価があった」と、露中などに配慮したとみられる表現が盛り込まれた。モディ氏率いるインドは7月、国内の食料供給の安定化を理由として、コメの輸出規制を表明した。インフレ抑制を唱える議長国自身が保護主義的な動きを見せている。
原油を巡っても足並みは乱れる。ニューヨーク原油先物市場で代表的な指標となるテキサス産軽質油(WTI)の8日の終値は1バレル=87・51ドルで、今年最安値の3月17日(66・74ドル)と比べ3割超も上がった。G20の一員であるサウジアラビアなど一部の産油国が、米国が反対する追加減産を続けていることが大きい。世界通貨基金(IMF)は7月に発表した世界経済見通しで、2023年の世界全体の成長率は3・0%と、22年(3・5%)から減速すると予測した。G20では米英など先進国だけでなく、インドやブラジルなど新興国も、成長率が22年より鈍化する見通しだ。リスクを軽減するために「AIの国際的な統治に関する議論を進めていく」とし、各国が規制のあり方などに関する情報の共有に努めるとした。
日本 最新ニュース, 日本 見出し
Similar News:他のニュース ソースから収集した、これに似たニュース記事を読むこともできます。
ソース: Infoseeknews - 🏆 10. / 68 続きを読む »
ソース: jijicom - 🏆 32. / 63 続きを読む »
ソース: Sankei_news - 🏆 68. / 53 続きを読む »
ソース: jijicom - 🏆 32. / 63 続きを読む »
ソース: doshinweb - 🏆 31. / 63 続きを読む »
G20首脳宣言、薄氷の合意 議長国インドがロシアに配慮【ニューデリー=地曳航也】20カ国・地域首脳会議(G20サミット)は9日、首脳宣言を採択した。ロシアのウクライナ侵攻をめぐり参加国が対立し、とりまとめが難航していたが、最後はロシアへの配慮をにじませる議長国のインドが押し切った。「南北間の溝、東西間の距離、食料やエネルギーの問題について、次世代のために解決策を見つけなければならない」。インドのモディ首相はサミット冒頭で参加国の団結を呼びかけ、午
ソース: nikkei - 🏆 135. / 51 続きを読む »