阪神・近本光司外野手(29)が5日の巨人戦で殊勲の決勝弾を放ち、プロ野球最長に並ぶ「こどもの日8連勝」へ導いた。3回1死二塁からの右越え4号で先制点をたたき出し、中堅守備でも4回の窮地で好捕。同一カード3連敗を阻止した。「5月5日」はコロナ禍で開催がなかった20年を除き、入団から5年連続安打で通算21打数9安打の打率・429。身長1メートル71の小柄な体で子供たちに夢を与える大活躍を届けた。「とにかく先制点がほしかった。しっかり還す気持ちでいた」「高めの真っすぐをしっかり打とうと思っていた。それがスライダーだったので、打球が上がった感じ」
初回の左前打と合わせて2安打で、コロナ禍で開幕が6月に遅れた20年を除いて「こどもの日」は入団から5年連続安打。通算21打数9安打(打率・429)、1本塁打の好相性には自覚があった。「自分の中でも、こどもの日にけっこうヒーローになっていると思っているので…」。4回2死三塁では正面に飛んできた坂本のライナーを飛び込んで失点を防ぎ、攻守にわたる活躍。21年の1分けを挟み15年から始まった「こどもの日の連勝」はプロ野球最長タイの8まで伸びた。 スポーツ教室などで離島の子供を支援する一般社団法人「LINK UP」を4月に立ち上げた。野球少年少女のために一肌脱ぐ思いを常に持ち合わせるからこそ、近年SNSなどで氾濫する野球技術を、子供たちや周辺の大人がうのみにしないよう警鐘を鳴らす。「(トップの位置で)ヘッドが入りすぎたらダメと言われるけど、力が入る角度は人それぞれだし、右利きと左利きでも違う。それに、子供は成長期に入ると、力を入れやすい関節の角度も、しょっちゅう変わるみたいなんですよ」○…阪神は15年から5月5日「こどもの日」の試合で1分けを挟んで8連勝。55〜63年の西鉄(現西武)、64〜70年のロッテ(64年のダブルヘッダー2勝含む)に並ぶプロ野球記録で、同じく14年から2分けを挟んで8連勝のソフトバンクとともに3、4例目となった。
○…負けていれば今季初だった同一カード3連戦全敗を回避。昨季の3連戦全敗は6月23〜25日のDeNA3連戦での1度だけ。今季1、2戦の連敗は3月29〜31日、巨人との開幕3連戦(●●○)以来2度目だった。
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