政府が、種々の制度を整えるなど女性の社会進出を後押しする中、待機児童数も大幅に減っている。ただ、年度途中の認可保育施設入所は依然難しく、希望の施設に入れないとの声もあり、待機児童の数字は、実態に合っていないとの指摘もある。こうした中、やむを得ず、認可外施設に乳児を預けた結果、ずさんな運営で死亡した事案が東京都内で起きた。「保育所環境を改善してほしい」。乳児の遺族は訴えている。昨年12月、東京都世田谷区梅丘の認可外保育施設「託児ルーム・バンビーノ」で、昼寝時間に生後4カ月の男児、真渚己(まさき)ちゃん(名字は非公表)が死亡した。「真渚己は元気で、このような目に遭わなければ、今もすくすくと育っていたはず。預けたことを一生後悔し続けると思う」。産経新聞の取材に、母親は苦しい胸の内を明かした。
母親によると、真渚己ちゃんを預けるため、認可保育所など8カ所に申し込み、全て落選。近隣の認可外保育所も15人ほどが待機している中、ようやくバンビーノに空きを見つけた。バンビーノは「ベビーホテル」と呼ばれる認可外保育施設で待機児童や一時預かりがほとんどだった。施設見学の際、子供がうつぶせで寝かせられていて衝撃を覚えた。1歳未満の子供は乳幼児突然死症候群(SIDS)を防ぐため、厚生労働省などはあおむけに寝かせることを推奨している。真渚己ちゃんがうつぶせで寝かされていた認可外保育施設の室内...
母親は「当時は、いつ復職できるのかわからない中、やっとのことで1つだけ見つけたバンビーノを見送ってまで、他の園の空きを待つということは考えられなかった。真渚己が命をもって示した問題点を決して無駄にしないよう、保育環境の改善を訴えたい」と力を込めた。(前島沙紀)ただ、この数字には実態が伴っていないとの指摘もある。市民団体「みらい子育て全国ネットワーク」代表、天野妙さんは「以前よりは入りやすくなったが、待機児童数は少なく見積もることができる数字だ」と話す。 求職活動をしておらず「保育の必要性」が認められないなどといった場合のほか、保護者が特定の保育所などを希望していたケースでは、国はその子供を待機児童から除外。5年4月時点で、その数は6万6168人に達しているという。総務省が公表する4年の就業構造基本調査によると、未就学児の育児をしている女性のうち仕事と両立している割合は過去最高の73・4%。一方、厚生労働省によると、昨年の国内の出生数(速報値)は前年比5・1%減の75万8631人で過去最少を更新した。
天野さんは「少ない子供を大事に育てていかなければならない。保護者によっては育休がとれないといったケースもあるだろう。今後は、そうした個々の家庭の事情、ニーズに寄り添った保育所の運営が必要なのではないか」と話している。(宇都木渉)
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