藤浪が阪神への“恩返しプラン”を明かした。甲子園での再登板の可能性を問われると「活躍して日本に帰って来られればベスト。ケガをして野球ができなくなるかもしれないが、学んだことを持って帰って来られればいい」と選手としてのカムバックを含め、メジャーでの経験を還元することを約束した。
新たな船出の心情が、様々な表情ににじんだ。甲子園右翼の芝生に濃紺のスーツ姿で登場。「自分を育ててくれた球場であり、職場でもあり、一番思い出のある球場。いい経験、つらい経験、たくさん詰まった一番大好きな球場」と感傷に浸った。思い出の一つが、19年8月1日の中日戦だ。この年、1軍登板はこの試合だけでプロ唯一の未勝利。「全然良くなかったのに、大歓声をもらったのを覚えている。すごい応援してもらっているんだな、と感じた」と、ファンの支えに頭を下げた。 大型スクリーンに同僚からのメッセージ動画がサプライズで放映され「1人やったら泣いている」と照れ笑い。阪神園芸のスタッフからアスレチックスカラーの花束を贈られ、退場時にはウグイス嬢が「メジャーリーグでのご活躍を心より願っております」とアナウンス。特別な場所で“チーム阪神”として盛大に送り出された。
今後は甲子園や鳴尾浜で調整しつつ、早期の渡米に備える。「阪神タイガースの藤浪晋太郎でよかった」とかみしめた右腕。「すごい送り出され方をしたので、より頑張らないといけない」と決意を新たにした。(宮崎 尚行)〇…放映されたメッセージ動画では、岩崎が静岡・草薙球場のベーブ・ルース像の前で「こちらのベーブ・ルースのように、アメリカでの大活躍を期待しています。頑張れ、マウント・フジ!」と、米国での会見時に藤浪が希望したニックネームでエール。藤浪、大谷と同学年の北條は「伸び伸びと、大谷に負けないように頑張ってください」と、同じア・リーグ西地区のエンゼルス戦に向けてゲキを飛ばした。
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