大阪では「ともに学び、ともに育つ」との方針で、ほとんどの小中学校が特別支援学級を設置。枚方市では、特別支援学級で過ごす時間は多くが1日1時間程度で、それ以外は通常学級で過ごす。枚方市の担当者は、文科省の通知を受け、「それぞれの生徒にあった丁寧な対応が本当にできていたのかや、生徒が指導内容をしっかりと理解していたかを確認する必要がある」と説明。特別支援学級での時間を増やしてほしいとの保護者の声もあるといい、専門家による審議会の結果を踏まえ、今後の方針を決めるという。
約50年前から支援教育に力を入れてきた豊中市は、1日中通常学級で過ごすケースもあった。その効果について、担当者は「子供たちの中でクラスメートという意識が高まり、友人の中で自立の力が養われる」と強調。「通知は重く受け止める。今後も変わらず丁寧な支援教育を実施していく」と述べた。 特別支援教育に詳しい大阪大谷大の小田浩伸教授は「インクルーシブ教育は可能な限り同じ場で学ぶことを追求すること、個々の教育的ニーズに最も的確に応える指導を提供できる仕組みを整備すること、この両輪の上に成り立ち、今はそのシステムの構築時期。大阪も国も目指す方向は同じ」と指摘。文科省の通知については「大阪の良さを変えようとするものとは考えていない。一度立ち止まってそれぞれの子に本当に適切な学びの場がどこなのかを見直す機会とすべきだ」と話した。(地主明世)
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