2022年5月のフィリピン大統領選に立候補しているマルコス前大統領の長男、フェルディナンド・マルコス・ジュニア(愛称ボンボン・マルコス)元上院議員に学歴詐称疑惑が持ち上がっている。地元紙の報道で明らかになったもので、立候補届け出後の報道に対し、政治的な背景の有無が取りざたされる事態となっている。報道によると、ボンボン・マルコス氏はウェブサイト上などに掲載している経歴として「英オックスフォード大学政治学部から特別卒業証書を得た」として同大卒業と学位を取得したことを明らかにしている。
ところがこれに対し「オックスフォード・フィリピン協会」がクレームをつけた。同協会はオックスフォード大学を卒業したフィリピン人約200人で構成される団体で、オックスフォード大学が公認しているフィリピンで唯一の団体という。この協会が「ボンボン・マルコス氏はオックスフォード大学の政治学部に在籍したことはあり、特別卒業証書を取得しているものの、これは正式の学位取得を証明するものではなく、同学部も正式には卒業していない」との見解を10月22日にインターネット上にアップした声明で明らかにした。報道によると、オックスフォード大学の卒業名簿にボンボン・マルコス氏の名前がないことから過去にフィリピン人ジャーナリストが事実確認を行ったが、その際もボンボン・マルコス氏はかつて上院議員を務めていたことから「上院のウェブサイト」や自身のウェブサイトに掲載されている学歴に関する情報は「正確である」と主張していたという。
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