東京での記者会見では、日産フォーミュラEのゼネラルマネージャー兼チームのマネージングダイレクター、トマソ・ヴォルペ氏がFIAのマレク・ナワレツキ氏、Formula Eのジェフ・ドッズ氏と共に、シーズン13から16まで参戦の公式登録書に署名した。2026-2027年シーズンから導入される第4世代「Gen4」マシンは、エネルギー効率の向上や最大出力600kWの達成が見込まれている。
フォーミュラEは、日産にとって電動化技術を開発する上で重要なプラットフォームだ。同社は、中期計画「Nissan Ambition 2030」の実現に向け、今後数年間で34車種の電動車両を市場に投入する計画を立てており、電動車両のモデルミックスは2030年度には60%に達する見込みだ。参戦継続にあたって日産の内田誠社長は、「フォーミュラEへの参戦が電動化の目標達成に貢献する。レースで磨かれた技術が将来の自動車製造に役立つ」とコメントしている。 ヴォルペ氏も「Nissan Ambition 2030は会社としての変革だ。フォーミュラEも戦略的なプロジェクトでなければならない。フォーミュラE参戦もマーケティングプロモーションだったものを、チームを買収して、フルコントロールに置いた」と語る。
2018-19年のシーズン5からフォーミュラEに参戦している日産は、2023年にチームの本拠地をパリに移転し、開発環境の向上と競争力の強化を図っている。ヴォルペは、フォーミュラEが日産の電動化技術開発にとって重要なプラットフォームであるとし、新しい拠点が今後の成長に寄与すると述べている。そして「長期参戦のメリットは、新型車の開発を早く始められる、時間を得られることにある」とする。 フォーミュラEのジェフドッズ最高経営責任者は、「レースから公道を走る車を改革する。日産のようなグローバルブランドがシリーズの普及に貢献する」と期待し、FIAのナワレツキ氏も、日産がフォーミュラEの次の時代をリードすることに期待を寄せている。
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