電気自動車(EV)の新興メーカーであるリヴィアンが、このほど同社として最も小型で手ごろな価格になるという電気SUV「R2」を発表した。このR2が2026年前半に計画通りに出荷されると、リヴィアンの既存モデルである電気SUV「R1S」とピックアップトラック「R1T」に続く第3のモデルとなる。 このニュースにおいて重要な点は、この最新のエントリーモデルをリヴィアンがより安価なものにすると約束していることだろう。リヴィアンのプレスリリースによると、R2の価格は約45,000ドル(約670万円)になる見通しだ。R1Sと比べて約30,000ドル(約450万円)ほど安く設定されることになるが、それでも航続距離は約300マイル(約483km)を実現している。 R2においてリヴィアンは、航続距離やスタイルを犠牲にすることなく、より手ごろな価格を達成した。これはまさに“偉業”と言っていいだろう。これにより、ますます混沌とした様相を呈するEV市場においてR2が突出した存在になるだけでなく、経営難にあるリヴィアンを救う可能性すら出てきた。 リヴィアンは、いかにこれを成し遂げたのだろうか?...
サスペンションの簡素化 リヴィアンは最初のモデルとなった「R1」シリーズをスポーツカーとオフロードカーの“ハイブリッド”にするために、サスペンションシステムの開発に総力を結集する必要があった。バッテリーは重いので、悪路を走行するために必要な最低地上高のみならず、快適でスムーズな乗り心地に欠かせない安定性を確保できる空気ばねが必要だったのだ。 さらに、車体のロールをコントロールする電気式の油圧制御システムは、R1が急なカーブを(スポーツカーのように)曲がる際に役立つ。さらに、オフロード走行における路面からの衝撃を吸収しながら、サスペンションのストローク(上下方向の伸縮)を最大化することで、どれだけ危険な地形においてもタイヤの接地を最大限に維持できるようにしてくれる。 この素晴らしいシステムによって、いくつかの利点も得られた。例えば「キャンプモード」では、凹凸のある地面でもサスペンションを制御してR1の車体を水平に保てるので、睡眠をとったり料理をしたり、車内やトラックの荷台でリラックスしたりする際により快適に過ごせるようになる。...
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