手権大会での代表権獲得に向けて、リスタートした。悔しい敗戦に試合後の選手の足取りは重かった。吉田主将は流れる涙をこらえ歯を食いしばって答えた。「(全国大会は)緊張感が違って、雰囲気にのみ込まれてしまった。あっという間に終わってしまった」
アクシデントもあった。前日の開会式は移動のバスが事故渋滞で、間に合わず、吉田主将が“途中参加”となった。試合会場も変更。鈴木淳監督(52)は「今度はだいぶ余裕を持って出発したんですが…」。早朝に出発もまたしても事故渋滞。約4時間の“移動”を余儀なくされた。 それでも選手は奮闘した。初回1死一、二塁のピンチも4番・児玉の犠飛の1点にくいとどめ接戦を展開。5回2死一、三塁のピンチで児玉を申告敬遠。満塁策を取ったが次打者に中越え三塁打を喫した。先発のエース・武田怜は「追い込んでからのボールが甘く入ってしまった」と悔やんだ。 打線はリードオフマンの平野が2安打。初回の左前安打に続き、5回1死一、二塁からは中前にタイムリー。唯一の得点をたたき出した。「ベンチの声出しとか雰囲気づくりが大事でした。落ち込んで下を向いてはダメ」とチームを鼓舞した。
全国レベル痛感2回を除き毎回走者を出したが1点に終わった。平野は「まだ力が足りない。相手はチャンスで迷いなく振ってくる。自分たちとは違う」と実感。武田怜も「もっと体を使って投げて、真っすぐも変化球も磨きたい」。肌で感じた全国レベル。夏に向けて、この悔しさを糧にする。▽1年生 奥山颯斗、 板垣大輝、日下部快空、小関大遥、清野瑛柊、田宮昊、武田煌成、軽部陸、安孫子海詩、齋藤悠太、大泉宗斗
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