新十両昇進が決まった塚原改め栃大海（とちたいかい、春日野）はエディオンアリーナ大阪で師匠の春日野親方（元関脇・栃乃和歌）とともに記者会見に臨んだ。栃大海は「何度も跳ね返されましたが、上がれて良かったです。本当にうれしい」と笑顔を見せた。埼玉・越谷市出身の栃大海は中学横綱に輝き、名門の埼玉栄高に進学。２０１７年九州場所で初土俵を踏み、１８年九州場所には新幕下となった。十両昇進のチャンスは何度もあったが、なかなか夢をつかめず。ようやく手にした関取の座だけに、喜びもひとしおだった。
新たなしこ名について、師匠の春日野親方は「小さい名前はつけたくなかった。埼玉県だけではなくグローバルな名前を、とずっと思っていましたので」と理由を説明。「ある人には『埼玉県は海がないよ』と言われたんですが」と冗談を飛ばすと、栃大海は「埼玉県は海がないので、憧れで本当に好きです。海があったら入りに行きます。（１１月の）九州場所の宿舎が海に近いので、１０月の終わりのちょっと寒い時期でしたけど入りました」と笑わせた。ただ「十両に上がるタイミングでつけていただいて、うれしい」とお気に入りの様子だった。 春場所で１１０年ぶりの新入幕優勝を果たした尊富士（伊勢ケ浜）は同い年で高校時代には対戦経験もあり、敗れたという。また、埼玉栄高の同級生である王鵬（大嶽）、琴勝峰（佐渡ケ嶽）も幕内の土俵で活躍中だ。尊富士の優勝については「すごいな、と思うと同時に悔しい思いで見ていました」と栃大海。同級生の活躍を刺激に「新入幕を目指して頑張って行きたい」と突き押しを武器に、自らもさらなる出世を誓った。
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