開幕戦に実際に出走したラリー車は41台で、そのうちの実に27台がトヨタ車。全体に占めるトヨタ車の割合は65%に達する。JN1クラス(2500ccを超える4輪駆動のRJ車両)のGRヤリスをはじめ、JN3クラス(1500cc~2000cc以下の後輪駆動のRJ、RPN車両)の86およびGR86、さらにJN5クラス(1500cc以下のRJ、RPN車両)にもGRヤリス&ヤリスがある。スズキのスイフトスポーツで占められているJN4クラスをのぞく、各クラスにトヨタ車が参戦している状況。
JN1で昨年タイトルを獲得したのが、GRヤリスを駆る勝田範彦&木村裕介組である。その勝田選手は「今、一時期と比べたら全く比べものにならないくらい(トヨタ車の)台数は増えていますね。これって、モリゾウさん(トヨタ自動車豊田章男社長のドライバーネーム)選手がすごく頑張っているってことだと思います。その影響はすごく大きくて、モリゾウさんの活動だけでなくて、それにトヨタ全体も引っ張られている雰囲気があって……」「“ドライバーファースト”とモリゾウさんもおっしゃっていますが、今までそう思ってなかった層もそう思うようになってきています。そういう思いがあるからこそ、ぼくたちエントラントはそれに惹きつけられていると思います。それに尽きますし、モリゾウさんってモータースポーツ界はもちろん、特にラリー界の救世主だと言えます」とコメントしている。勝田選手は昨年スバルからトヨタに乗り換えたわけだが、同じように昨年からJN1クラスにGRヤリスを持ち込んでいるのが奴田原文雄選手だ。奴田原選手といえば、長年にわたり三菱車でラリーに参戦してきていたが、所属していたタスカエンジニアリングが参戦を止めるということで、自ら
その奴田原選手は、2016年からラリースクールを立ち上げ、さらに2018年から若手育成プログラムとして「NUTAHARA RALLY SCHOOLジュニアチーム」という活動も展開しているが、その一期生で昨年JN3クラスのタイトルを獲得した大竹直生選手、そして二期生の小暮ひかる選手、また、昨年ラリースクールのヤングエキスパートクラスを受講した山本雄紀選手の3名を、トヨタのWRCドライバー育成プログラムであるTGR WRCチャレンジプログラムに送り込んでいる。 そして今シーズンも、奴田原選手のGRヤリスを含め、ラリースクール生の平川真子&藤田めぐみ組(RSS86withヌタハララリースクール/トヨタ86)、そして佐藤セルゲイビッチ&明治慎太郎組(夫婦の学校ヤリスCVT/トヨタ・ヤリス)という3台のトヨタ車で参戦する。
まあ他メーカーのやる気次第でしょう。
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