「前作は主人公が北海道大学2年生の夏で終わっていたので『続編は出ないのか』『北大柔道部のその後が知りたい』という声がたくさんありました。その声に11年ぶりにこたえたのが今回の作品です。今回は主人公たちが上級生になり、チームを率いて七帝戦の連続最下位からの脱出を目指します。前作を読まなくてもこの作品として物語が完結しているので、この作品から読んでもらっても充分に楽しめる内容になっています」「私たちがやっている七帝柔道というのは、いわゆる旧帝大(北海道大学・東北大学・東京大学・名古屋大学・京都大学・大阪大学・九州大学)だけの特殊なルールで、戦前戦われていたいわゆる“高専柔道”という寝技中心の柔道のルールをそのまま受け継いでいます。練習も試合もほとんど寝技ばかりでブラジリアン柔術に似た技術体系です。違うのは15人対15人という大人数の団体戦で、抜き勝負、場外なし、一本勝ちのみというところ。チームのために頑張る精神性が凄まじく、絞技でも関節技でも『参った』はしません。だから絞めに入られたら落ちる(失神)まで頑張るし、関節技を極められたら折れても『参った』はしません。15人対15人ですから試合を
―それにしても「参った」なしというのが驚きです。MMA(総合格闘技)のプロの世界でも皆、技が完全に決まればタップしますからね。UFCのオクタゴンでもRIZINのマットでも絞め落とされたり腕が折れたりというのは、アクシデントでもなければ普通はありえません。それがこの本のなかでは初っぱなの試合で増田選手が脇固めを極めたところで北大陣営から「そのまま折れ!」「躊躇するな!」という声が飛びます。―今回の作品で主人公たちが4年生になったとき入部してくる1年生に中井祐樹さんがいます。後に1995年のバーリトゥードジャパンオープンでジェラルド・ゴルドーの反則で右眼を失明しながら勝ち上がり、決勝でヒクソン・グレイシーと戦った伝説の総合格闘家です。青木真也や北岡悟の師匠でもあり、現在は日本ブラジリアン柔術連盟の会長でもあります。「講談社から僕としては初の警察小説を出します。僕は父親が警察官だったので、子供のころから『警察官になれ』と言われて厳しく躾けられてきました。その反動でマスコミの世界に入ってしまいましたが、いま思うと警察官になればよかったという気持ちがすごくあります。人生は1度しかありません。自分
◆増田 俊也(ますだ・としなり)1965年生まれ。小説家。北海道大学中退後、新聞記者になり、第5回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞して2007年「シャトゥーン ヒグマの森」(宝島社)でデビュー。2012年、「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」(新潮社)で「第43回 大宅壮一ノンフィクション賞」と「第11回新潮ドキュメント賞」をダブル受賞。他の著書に『七帝柔道記』(KADOKAWA)、『木村政彦 外伝』(イースト・プレス)、『北海タイムス物語』(新潮社)、『猿と人間』(宝島社)など。現在、名古屋芸術大学芸術学部客員教授。
日本 最新ニュース, 日本 見出し
Similar News:他のニュース ソースから収集した、これに似たニュース記事を読むこともできます。
ソース: doshinweb - 🏆 31. / 63 続きを読む »
ソース: goonewsedit - 🏆 40. / 63 続きを読む »
坂本龍一さん最期の日々「もうここまでに」 日記含め刊行 - 日本経済新聞死の3日前、自らの意志で緩和ケアに――。3月に71歳で死去した音楽家の坂本龍一さんは、亡くなる直前までパソコンやスマートフォンなどに日記を書き残していた。21日刊行の坂本さんの著書「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」(新潮社)では死生観や音楽への思いをつづった日記の一部とともに、病院での最期の日々が紹介されている。「かつては、人が生まれると周りの人は笑い、人が死ぬと周りの人は泣いたものだ。未来
ソース: nikkei - 🏆 135. / 51 続きを読む »
ソース: Pre_Online - 🏆 48. / 63 続きを読む »
ソース: ExciteJapan - 🏆 125. / 51 続きを読む »
ソース: Kochi_news - 🏆 24. / 63 続きを読む »