レクサス開発陣の皆さんは、その目指すべき走りの姿として、数年前から「すっきりと奥深い走り」という言葉を念仏のように唱えておられる。とはいえ、これまでもレクサスに乗るたびに「すっきり」と「奥深い」の意味が理解できず、モヤモヤしてきたのも事実である。しかし、このNX350に乗って、奥深さはいまだに分からなかったが、少なくとも「すっきりとはこういうことか!」とヒザを叩きたくなったのはウソではない。
それはステアリングフィールだ。直進状態から切りはじめると、過敏ではないのに不感帯めいたタメもほとんど感じさせず、ステアリング操作とクルマが一体となって反応する。ステアリングを握る手とクルマの挙動がスルピタッとシンクロする感覚は、なるほど「すっきり」である。それは、これまでのレクサスでは味わえなかった種類の手応えである。いくつかあるNX350のドライブモードでも、もっともすっきりした味わいなのは、パワステが重くなりダンパーも引き締まる「スポーツS+」モードだ。柔らかいモードより乗り心地は硬めだが、目地段差などの鋭い凹凸のいなしは巧妙で一体感も高い。以前に渡辺敏史さんも指摘されていたように、ほかのモードでは深くロールしてから戻るときの柔軟性が少し足りず、揺すられてしまうことがある。そんな瞬間はすっきり感が足りない。
あとは、やはりエンジン音にももう少し色気が出れば……とも思うし、このモデルはNX最強のマニア物件なのだから、すっきりとクールに走るだけでなく、たとえば旋回性にはもっと刺激があってもいい。ただ、こういう細かいツッコミを入れたくなるのも、NXの味わいが、いよいよ同クラスの名門ブランド車と肩をならべつつあるからでもある。「もっといいクルマ」「すっきりと奥深い走り」。これらはただの言葉だが、大きな組織でひとつのものを緻密につくりあげるには、言葉はもっとも重要である。シャシーも“Fスポーツ”専用のセッティング。ボディーのしなりや微振動を吸収する「パフォーマンスダンパー」(前後)に加えて、減衰力可変式サスペンション(2段階)も装備する。
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