タツナミ氏はマインクラフトの歴史を絡めつつ「マインクラフトであったブレイクスルーが、これからメタバースにおいても来るのではないか」と期待を込めて語り、「今やマインクラフトはただのゲームではなく教育のツールとしても導入されていますし、マインクラフトのワールドの中でものづくりをして、それをリアルの世界に持っていくというように開発ツールとして使っているという実情もあります」と現状を紹介。「マインクラフトの世界の中でも瞬間移動はできるけれども、あえて移動は乗り物に乗りたいという気持ちがあったりもします。それは、移動を純粋に楽しんでいることになると思うので、デジタルの世界でもあえて乗り物に乗って移動するというのはアリだと思います」とバーチャル空間での乗り物の存在について述べた。
加藤氏は「ARやVRなどと違ってメタバースはまだちゃんとした定義がない」と話しつつ、「メタバースはゲームとして楽しんでいるのではなく生活している人が多くて、その人たちにとってのアクティビティの1つ、エンターテイメントとして“乗り物に乗る”ということがあるので、乗り物に乗ることはプリミティブな楽しみがあるのだろうなと思います」と、メタバース生活においても乗り物は重要なエンターテイメントになっていると語った。 佐々木氏は「メタバースはまだ始まっていない、完成されていない技術」と言い、今はエンターテイメントとなっているメタバースが今後どこまで日常生活に入り込めるかが重要であると指摘。ただし、技術的な伸びしろもあるので、未来はまだまだ明るいのではないかと語った。また、今後はバーチャルとリアルの境目がどんどん消滅していき、目の前にいるのが人間なのか機械なのか区別がつかなくなる日も来るのではないかとした。
また、三部氏いわく、現在、自動車の開発をするにあたって実際のテスト車があると同時に、バーチャル空間内にクルマを作ってシミュレーションをバーチャル空間で行ない、その結果をテスト車に反映するといったことが行なわれているという。さらに、新しい生産ラインを作る際に、バーチャル空間に仮想の製造ラインを作って稼働するかどうかをテストしてから実際の工場の生産ラインを作ったり、自動運転技術をバーチャル空間でテストしてからリアルワールドに展開したり、3Dの展示車両が置いてあるバーチャルショールームの取り組みも進めているという。ただし、「すべてはまだこれからだ」と三部氏は期待を込めて述べた。
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