3つ目としてボディーサイズを挙げよう。そのディメンションは全高を除いて、2ドア4シーターの「GTC4ルッソ」とほとんど変わらない。乱暴に言えば、ルッソを4ドアにして全高を20cmほど上げればプロサングエになる。けれども話はそう単純ではなく、ルッソの体形を保ったまま4ドアにするためにはほかの苦労があった。それを解決したのは、マラネッロが“ウエルカムドア”と呼ぶ観音開きのドアスタイルだ。リアドアを後ろヒンジとしたことでホイールベースの延長を防ぐと同時に、乗降性や使い勝手がはるかに向上し、軽量化や高剛性化にも寄与している。ちなみにリアドアは、外からは小さなレバーで自動開閉でき、内側からはスイッチひとつで閉めることができる(内側から開ける場合のみ半自動)。
車高アップにはさらに大きな問題があった。ルッソの車高を上げただけでは、プロサングエをSUVスタイルにすることはできても、スポーツカーとして成立させることはできなかったのだ。車高を上げると運動性能は確実に落ちるからだ。 実を言うと4ドアフェラーリへの顧客からの期待や要望は決して新しいものではない。創業者のエンツォ自身を筆頭に4シーターフェラーリの需要は堅実に存在してきたし、なかにはもっと実用的なモデルの登場を望む声もあった(過去には「フェラーリ・ピニン」といった4ドアコンセプトもつくられている)。21世紀になってからは、ちまたでSUVブームが起こり、マラネッロ産のそれを望む声も少なくなかった。けれどもマラネッロはSUVを検討はしても企画はしなかった。他の跳ね馬と同様にスポーツカーのように走らせるためのテクノロジーが存在しなかったからだ。
今回、この実用的なスタイルを実現し、かつ、マラネッロ産駿馬として成立させるために最も寄与したテクノロジーが、全く新しいアクティブサスペンションシステムだった。カナダ・マルティマチック社製「トゥルー・アクティブ・スプール・バルブ(TASV)システム」を持つダンパーがその要諦(ようてい)だ。48Vで駆動する縦長の電気モーターがセンサー類とともに各輪に添えられており、他のアクティブサスよりも高速に制御することで、ボディーの姿勢やロールセンターを適切にコントロールする。それにより、ようやく背の高いモデルでもこれまでの12気筒FRフェラーリと変わらぬ走りを手に入れた、ということらしい。
新型RX-8かと思った
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