8月5日、スズキが発表した2019年4―6月期連結決算では、営業利益が46.2%減だった。主力市場のインドにおける四輪販売が落ち込んだほか、為替影響や諸経費の増加も響いた。バンコクで7月撮影(2019年 ロイター/Athit Perawongmetha)現時点ではインドの先行きが読めないことなどを理由に20年3月期通期の業績予想は従来のまま据え置いたが、今後新たな予想を発表する見通しだ。四輪の世界販売は14.4%減の73万8000台だった。地域別では、インドが20.2%減。日本でも、検査体制の再構築による減産の影響により3.8%減少した。
長尾正彦常務役員は会見で4―6月期決算について「一言でいうと厳しい結果」と説明。特にインドの四輪販売では、現地で国会議員選挙前に買い控えが起こり、政権発足後は「反転するかと思ったが、まだそういう感じもない」といい、「明るい材料が見つかっていない」と語った。 長尾氏は、今後インドで環境規制が厳しくなる中、現地で「ハイブリッド車をしっかり普及させたい」と述べた。通期の連結業績見通しは従来予想を維持したが、市場動向の見極めができ次第「新たな予想を、どこかの時点で公表したい」と語った。通期の売上高予想は0.7%増の3兆9000億円、純利益予想は11.9%増の2000億円。純利益の増益は、前期に計上した約200万台のリコールに伴う特別損失813億円がなくなる反動がある。インドでの四輪販売は4%増と、今回は従来計画を変更していない。
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