千葉は6月22日にカンセキスタジアムとちぎで行われた第21節で栃木SCと対戦。プレーオフ圏内(6位)に到達するため何としても勝ち点3が欲しい千葉は、前半14分にFW田中和樹のゴールで先制点をマークした。前回対戦(第8節)で8-0と大勝した相手であることから、2戦目もさらなる追加点で勝利するものと思われた。
しかし千葉は33分にGK藤田和輝のパスミスから失点すると、後半70分にヘディングを決められ逆転を許す。その後も栃木の堅守を崩すことができず1-2で黒星を喫した。この試合、ノーゴールに終わったFW小森飛絢は千葉のストライカーとして必要と感じていることを話してくれた。「優勝という目標を考えれば、勝たなければいけない試合でした。前半のうちからやりづらさを感じていて、FWとして仕事をさせてもらえなかった。チームとしても守備をする時間が長くて、なかなか自分たちのやりたいサッカーをさせてもらえなかった印象です」と悔しさを口にした小森。惜しいチャンスはあったものの、この試合ではFWとしての怖さを継続的に示すことが難しかったようだ。
DF佐々木翔悟のロングパスに反応してシュートを打った場面に象徴されるように、小森が持つ特徴の一つに「裏抜け」がある。7-1で大勝した第16節の愛媛FC戦後には、石丸清隆監督(愛媛)にも絶賛された小森のランニング。栃木のブロックによりそれが封じられてしまったことは痛手だった。相手ピッチにあるスペースを効果的に狙うことができなかった千葉は、個人のスキルやロングボールに頼る場面が増え、結果的に攻撃面における連動性が乏しくなってしまい、選手個々の能力に頼る攻撃で違いを生み出すことができなかった。「得点を重ねるごとに、信頼は少しずつ増していると思います。ただ、まだまだ足りません。栃木戦に限らず、仲間から毎試合もっと自分の動きを第一優先で見てもらえるような機会が増えれば、得点も増えると思います。技術的にもすべてを高めていく必要がありますが、自分にボールを渡しておけば点数を決めてくれると思われるような高い信頼を得たいです。そのうえで、ゴール前でパスがもっと入ってくるようにするためにも結果を残す必要があるので、早くそのような選手になりたいです」小森は今季ここまで10ゴールと、リーグ内の得点ランキングで
「1位(V・ファーレン長崎のFWエジガル・ジュニオ)とは3点差がついているので、複数得点を取らないと抜かせません。エジガルは毎週のように点を取っている選手なので、自分もそれと同じようなことをしないと得点王にはなれない。去年(2023シーズン)は怪我や体調不良もありましたが、今年はまだそのような原因で試合を休んでいません。そこはプラスに捉えることができていますし、10ゴールの要因だと思います。ただ、自分にとって一番大事なことはチームが勝つことなので、自分のゴールで助けることができれば最高です」とシーズン後半戦の得点王争いに向けて意気込んだ。 また、鹿児島戦についての抱負を訊かれると「鹿児島は切り替えのスピードが早く、明確なスタイルを持っている。強度の高さを大事にした自分たちのサッカーをしたいですし、個人としては決めるべきところで決め切りたい。ホームゲームではサポーターが最高の雰囲気をつくってくれているので、力をもらっています。何段階も強いジェフを見せることで、サポーターには笑顔で帰ってもらいです」とチームを後押しするサポーターからの期待に応えたいと語った。千葉は6月30日に鹿児島ユナイテッド(現16位)、7月6日に清水エスパルス(現3位)、14日にロアッソ熊本(現18位)と対戦するが、いずれのチームにも前半戦では勝てていない。そのことを意識しているか訊くと「前半戦で負けている相手に二度は負けられないと思っています。鹿児島戦からは重要な3試合が続きますし、ここで勝ち点3を狙って連勝のために準備したい」と絶対勝利を誓った。
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