待望の一発は3回に生まれた。1死一塁の第2打席。メッツの先発右腕エイドリアン・ハウザーに対し、1ストライクから2球目のスライダーを完璧に捉えると、110マイル(約177.0キロ)、角度30度の打球は右翼席の423フィート(約128.9メートル)地点まで運んだ。一塁ベースを回ると、人差し指を高く上げて喜びを示し、ベンチに戻るとヒマワリの種をかけられて祝福された。
12日のパドレス戦第1打席で4号ソロを放ち、松井秀喜氏の持つ日本選手最多メジャー通算175本塁打に並んだ。この試合後には「長距離打者として小さい頃からずっと見てきた。同じ左打者として憧れの存在。そういう方に記録で並べたのは凄く幸せなこと」と喜んでいた。また、右翼席で打球をキャッチしたジェーソン・パティーノさんは笑顔があふれていた。「野球は好きだけど家族たちに連れられて初めてドジャースタジアムに来た。ホームランは後ろでバウンドして自分の真後ろに来たので一歩も動かずにキャッチすることができた。たくさんの人が集まったから頭を打って少し痛いけど大丈夫だ。球場のセキュリティーと話したけど、公認のシールを貼ってもらい、ひとまず自分でキープすることにした。ボールにはE6と書いてあるけど意味は分からない」と話した。
どうやらパティーノさんは「野球を見に来たのは初めて。上から転がってきて、拾い上げた。みんなダイブしてきて、誰かがぶつかってきた」という幸運ぶり。「サインボールとの交換をオファーされたが、現時点では、キープを選択した。試合後、再度、ドジャースと話す」と悩んでいた。
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