第96回アカデミー賞で作品賞、監督賞を含む最多7部門受賞をはたした本作。第二次世界大戦下、世界の運命を握った天才科学者J・ロバート・オッペンハイマーの栄光と没落の生涯を実話にもとづいて描く。2023年7月の全米公開を皮切りに、世界興収10億ドルに迫る世界的ヒットを記録。実在の人物を描いた伝記映画としては歴代1位となっている。ノーランが監督、脚本を務めるほか、主演のキリアン・マーフィーほかエミリー・ブラント、マット・デイモン、ロバート・ダウニー・Jr.
今回、公開初日にあわせて、マーフィー、ダウニー・Jr.
また、戦後、オッペンハイマーと対立することになるアメリカ原子力委員会の委員長で米海軍少将の難役ルイス・ストローズを演じて、初のアカデミー賞助演男優賞を受賞したダウニー・Jr.は「台本を読んだ瞬間、非常に鋭いビジョンがあると感じた。それを再現できたら名作になるだろう」と確信したという。彼の語るビジョンとは、オッペンハイマーの主観をカラーで描き、戦後に出会ったあと、やがてオッペンハイマーと対立していくストローズのパートをモノクロで撮影したノーラン監督の映像表現への挑戦を指している。 さらに、マンハッタン計画を最高責任者レズリー・グローヴス役のデイモンも登場。米陸軍の将校を演じた彼は「グローヴスを知るため彼の経歴を調べ、クリスに人物像を確認した。軍人のグローヴスはいわば科学者たちの子守役だ」と科学者たちを見守る役割についてコメント。マーフィーは「オッペンハイマーの視点は特異だ。物理学者としての行動や責任にすごく興味があった」と語り、ノーラン監督は「主要キャストの演技力に加えて、全体としての調和も重視している。それを肌で感じているのは役者自身だ。監督として彼らの視点を持つために毎日現場に足を運んだ」と結んだ。
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