化学製品合成のおよそ8割で触媒と触媒反応が利用されていますが、反応器には主に次の2種類があります。①のプロセスでは主に、反応器内で攪拌が可能な粒径5~500μmの粉末が触媒として使用されます。また②では、粒径1~20mmのビーズや球形、リング、三つ葉型など、特有の形状を持った触媒が使用されます。
連続フロー反応器を利用する②では、反応後に生成物と触媒を分離する必要がありません。またスラリー反応器と比べ、反応時間と条件の制御が容易で、収量および選択性が高く、また効率よく操作ができるなど、多くのメリットを有します。 ファインケミカルならびに製薬分野では、貴金属触媒の担体としてカーボンが広く利用されています。活性金属を効率的に分散し担持できること、過酷な反応条件に耐えうる化学的不活性を有すること、さらに担体を燃焼することで容易に貴金属を回収できる点で、大変優れた材料と言えます。しかし多くの場合、カーボン粉末を使用したスラリー反応器が用いられるため、高い効率性が望めません。また成形した活性カーボン担体も存在しますが、一般的に機械的特性に乏しく、分散特性を左右する細孔構造の調整を十分に行うことができないため、フロー床プロセスで本来可能な高い選択性や収量を得られないという問題があります。
連続フロー反応器では、成形のしやすさや多くの反応下で化学的に不活性であることから、アルミナやシリカ、ジルコニア、チタニアなどの金属酸化物が触媒担体として広く用いられてきました。しかし、脱炭素やエネルギー転換の要請が高まる現在、従来とは異なる新たなアプリケーションが多く生まれ、担体に求められる条件も変化しつつあります。例えば、廃棄物バイオガスや水素の製造・活用などの反応は熱水条件下で行われ、また反応の過程で大量の水を生成する場合があります。金属酸化物はこのような条件下で不安定なため、結晶化または溶解し担体として十分機能しません。一方過酷な環境に強い特性を持つカーボンは、これらの反応に理想的な材料と言えます。
高度な粉体成形技術を有し多種多様な触媒担体を製造するイタリアのメーカーExacer s.r.l.は、このたび次世代メソポーラスカーボン担体を開発しました。固定床、連続フロー反応器への導入が容易で、熱水条件下で壊れることがありません。また優れたメソポーラス構造のおかげで金属酸化物担体に近い分散特性を有します。
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