一般的には、「集中することは良いこと」とされてきた。「あの人は集中力がある」と言えば、普通は誉め言葉である。「集中力がある」というのは、ある一定の時間、少なくとも数時間は同じことに取り組んで仕事をしている状態を指すのだろう。わき目もふらず課題解決、目標達成に取り組んでいくことは、時に必要であるし、悪いことではない。
その全てを言葉として明確に、自在に取り出すことはできないが、このネットワークをうまく使って判断を行えば、過去の経験値を全て含んだ「バランスの取れた意思決定」ということになる。そして、何かの出来事、刺激をきっかけにしてこれまでとは違う記憶どうしがつながり、新たな意味合いを持って意識のもとに現れてきた時が、「創造」と言われる脳の働きである。その大きなヒントを与えてくれるのが、「集中系」と「分散系」という脳の2大システムだ。いろいろな課題をこなすうえで、意識を集中させている時に活性化するのが「集中系」の脳領域であり、前頭葉や頭頂葉の外側大脳皮質が中心となって活性化している。これは脳科学の専門用語では中央実行系ネットワークと呼ばれており、集中系ネットワークの中心となる。
分散系というのは、作業に集中して脳の一部だけ使っている状態ではなく、大脳の広い領域を均等に活性化するためのシステムだ。作業に集中している時には必ず抑制されているため、「脳を広く使おうとする時には、何かの作業に集中していてはいけない」ということになる。 分散系の働きは「創造力」を生み出すためにも必要だ。実際に見たり聞いたりしてはいないものについて考えるためには意味記憶のネットワークが必要であり、どの記憶とどの記憶を結びつけるかによって、想像の世界は、ほぼ無限と言ってもいいくらいの多様性が生まれてくる。もう一つ、分散系は感情を生み出す時にも重要な働きをしていると考えられている。さまざまな知覚情報を、ある感情として大まかに捉える時に分散系が必要になるのである。情動を感情として認識するためには、大脳皮質に蓄えられた多くの記憶を参照する必要があるからだ。そして、これは上記の想像力とも関係することであるが、「心の理論」あるいは「社会脳」と呼ばれるような、他者の気持ちや考えを推測する時にも分散系が活性化することが示されている。
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