沢尻エリカ(37)が舞台「欲望という名の電車」(来年2月、東京・新国立劇場ほか)に主演すると聞いて、驚いた。初舞台・初主演で挑戦するには、ハードルが高い舞台と思うからだが、その一方で、そういうものにあえて挑戦するところに、沢尻らしさも感じた。
「欲望という名の電車」は米国を代表する劇作家テネシー・ウィリアムズによる名作舞台。米南部の上流家庭に育った女ブランチが零落し、ニューオーリンズに住む妹の家に転がり込んだものの、隠していた過去の秘密が暴かれ、破滅の道をたどる。1947年にブロードウェーで初演され、51年にはヴィヴィアン・リー、マーロン・ブランドの出演した映画が公開されて世界的に大ヒットした。 日本では、昭和の大女優杉村春子が53年から87年までの34年間で594回も演じた。蜷川幸雄演出、浅丘ルリ子主演で「欲望という名の市電」という日本に翻案されて上演されたほか、2代目水谷八重子、岸田今日子、東恵美子、栗原小巻、樋口可南子、大竹しのぶ、高畑淳子、秋山菜津子、杉村の文学座の後輩山本郁子、そして、女形の篠井英介が演じた。
そうそうたる舞台女優が挑んでいるが、初めて演じた時の年齢は杉村が47歳、栗原が49歳、大竹が59歳、高畑が57歳とほとんどが40代、50代だった。しかも、それまでに数多くの舞台出演を重ね、満を持して臨んでいた。それにしても、過去に大女優が演じた悲劇の主人公ブランチ役に初舞台で挑む、沢尻の度胸の良さに驚くしかない。尻込みすることなく、果敢にやってみようと思う前向きさが、沢尻らしさなのだろう。19年公開の映画以来の仕事復帰ともなるが、どんな舞台を見せるのか。 演出の鄭義信は時代に翻弄(ほんろう)されながらもたくましく生きる家族を描いた「焼肉ドラゴン」や米アカデミー賞作品の舞台版「パラサイト」などの演出で知られ、厳しい演出ぶりにも定評がある。期待半分、不安半分だが、年明けに観劇が楽しみな舞台が、また1つ増えた。【林尚之】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「舞台雑話」)
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