週明けに発表された解決策は、数週間に及んだ協議と駆け引きにもかからず、政策としては「セカンドベスト」と言わざるを得ない不満足な内容で、最善策を打ち出す能力の欠如をあらためて浮き彫りにした。付帯的損害と意図せぬ結果が伴うのは必至だ。 状況は3月に破綻したシリコンバレー銀行(SVB)と似ていた。バランスシートの金利ミスマッチを管理できず、預金取り付け騒動を防止できなかった。連邦準備制度理事会(FRB)がインフレを「一過性」と片付けて直ちに行動せず、後に集中的な積極利上げで応じざるを得なくなったことで、ファースト・リパブリックのぜい弱性は増幅した。
ファースト・リパブリック破綻は今後検証され、問題を把握できなかった銀行監督と規制側に著しい落ち度があったことが明らかになるだろう。4月28日に公表されたFRBの報告では、こうした不備の詳細が明らかにされた。FRBがついに過ちの責任を認め、そこから学ぼうとする姿勢は心強く、すがすがしささえ覚える。他国・地域の中央銀行と異なり、FRBはこれまで金融政策の過ちを何度も犯しながらその責任を認めてこなかった。 すでに金融機関3行が相次いで破綻した米銀行業界では、ファースト・リパブリックは単なる地銀の問題ではなく、状況の安定化を図ろうと巨額の注ぎ込んだ大手11行の問題となっていた。 同時にこれは連邦預金保険公社(FDIC)とFRBを含む規制監督側の問題でもあった。特にFRBは、インフレ抑制を目指す金利政策と金融の安定に用いる他の手段を「分離する基本原則」のドアを閉ざしたくなかった。
長い時間をかけて行き着いた最終的な解決策は、望ましくない影響の波及を伴うだけでなく、JPモルガンという規模と支配力において米最大の銀行をさらに大きくする結果を伴った。システミックリスクをもたらす最大の源である大手行は、同じシステムに安定をもたらす源に進化した。不安定リスクの要因であった資本市場でさほど活動していない小規模の銀行より、規模が大きく多様化が進んだ銀行の方が今では「安全」とみなされるようになった。 解決策はファースト・リパブリックが無秩序な破綻に陥るという目の前の脅威を取り除くものであって、他の地銀やコミュニティーバンクのリスクを増長しない。しかし起こり得る付帯的損害と意図せぬ結果は、軽視できない。特に4つのリスクは際立っている。 第2に、事実上の預金保険制度が抱える本質に対する疑念が強まる。 最後に、ファースト・リパブリック清算の総合的なコストはまだ分かっていない。官民でどのように分担するのかも不明だ。3月に多額の資金を預け入れた銀行11行による「救済」の規模も同様だ。
長過ぎた金融緩和と、それに続いた利上げサイクルの誤操作、監督規制の不備は米経済を今後も苦しめる。最善の政策対応がもはや望めない現状に、かつてなく鮮明になった付帯的損害と意図せぬ結果のリスクが加わる。(抜粋)This column does not necessarily reflect the opinion of the editorial board or Bloomberg LP and its owners.
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