が勝ち上がった。
スピードがある。将来性がある。センスがある。そして、スター性がある。いよいよ小椋華恋が勢いと軌道に乗ってきた。準決勝戦9R。単騎0メートルラインからピッチを上げまくって逃走した。天下の中村雅人には攻略されたが、最後の最後まで高宗良次の猛追をしのいて2着ゴールを果たした。21年に35期生としてデビューして以来、自身初となるグレード戦ファイナリストとなった。その後、超大先輩の篠崎実(御年75歳の御大)に「すげえな!よくやった!」と祝福されると、抑えていた笑顔が一気に噴出して「本当にありがとうございます!」と返答した。 ロードレースを経験して、この世界へとやって来た。当初はオートレース社会特有の空気に戸惑いを見せるシーンもあったが、今は同期の佐藤励と激励し合って、結果を残し始めてきた。「優出できましたが、こんなところにいる人間じゃないんです。人間がもっとちゃんと走らないとだめですね。エンジンはもうこれ以上はないと思いますが、人間が頑張って開けてきます!」
弾丸ミッキーさんも小椋の進歩を認めている。「彼女は真面目でやる気がある。試走も出すし、すげえ速いし、もう、オレじゃあ、かなわないよ。あっ、オレが作った“弾丸シャツ”を渡したんだ。よ~し、一緒に写真を撮ってくれ!」
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