途方に暮れながら、創立125周年に向かって歩みを進めているバルセロナは、この１週間で前代未聞の出来事を経験したかもしれない。チャンピオンズリーグ（CL）準々決勝でパリ・サンジェルマンの前に敗退を喫し、ホームの第１ラウンドに続いて、ベリンガムに終了間際にゴールを許して、レアル・マドリーに屈し、事実上ラ・リーガ連覇の可能性が消滅した。
ベリンガムのスーパーな安心感は、カンセロのここのところの転落と対照的だ。２人のパフォーマンスは、補強戦略から現在必要としているもの、そしてクラシコが開催されるたびに拡大するギャップに至るまで両チームの違いを何らかの形で説明していた。 今のバルサにラ・リーガのディフェンディングチャンピオンとしての面影は見られない。シャビの去就に振り回され（クラシコ後、退任を撤回し、来シーズンの続投を発表）、モンジュイックでの“仮宿生活”がいつまで続くか分からず、財政悪化に歯止めがかからない。タイトル獲得の望みが絶たれたバルサは、パルク・デ・プランスでの勝利を祝うか、サンティアゴ・ベルナベウで善戦を見せることでしか満足感を得ることができない。結局のところ、クラシコでの敗北は、今シーズンのバルサを支配していた一発狙いの打撃、感情論、ご都合主義を象徴していた。
審判やVARを言い訳にすることを許容する負の感情、被害者意識丸出しの宿命論はその何よりの証だ。試合運びの稚拙さが目立ち、ゲーム展開を読んで唯一無二の勝負強さを終盤、発揮した相手に実力の違いを見せつけられた。 クラシコでのバルサは少なくとも、CLで致命的な結末を招いた切なさを感じさせるチームではなかった。立ち上がりから、熱意とエネルギーに溢れたプレーを披露。とりわけ攻撃面でその特徴が際立っていたが、逆に守備面ではパリ戦でも脆弱さを露呈したカンセロが徹底的に突かれ、ヴィニシウス、とりわけルーカス・バスケスの前にただただ無力だった。シャビはシーズンを通して、そのカンセロをはじめサイドバックの人選に苦心し、デ・ヨングとクリステンセンに象徴されるように中盤に負傷離脱を繰り返す選手が相次いだことも重なり、スタメンを固定することができなかった。ブスケッツの退団後、ギュンドアンが加入したが、左サイドバックと中盤の縫い目はほつれたままだ。シャビが続々と切った交代のカードも功を奏することはなかった。バルサはフロントも現場もその場しのぎで対応しようという意識が強い。独自に構築してきたサッカーイデオロギーに基づくことよりも、競争することを優先し、ラミネ・ヤマルを筆頭とするラ・マシア出身の若手の台頭で何とか急場をしのいできた。ラ・マシアは、バルサが復活を遂げるために残された唯一の拠り所だ。昨シーズンのコパ・デル・レ
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