「歴史探偵」を名乗り、昭和史などをテーマに数多くのノンフィクション作品を手がけ、先月、90歳で亡くなった作家の半藤一利さん。亡くなる直前に書いた自筆の原稿が、出版社に託されていました。生涯にわたって史実の探究を続けてきた自身の歩みなどがつづられています。存在が確認されている中では半藤さんの最後の原稿で、愛用していた原稿用紙と3Bの鉛筆を使い、出版関係者の間で「半藤文字」とも呼ばれる柔らかい字体、そして、独特の軽妙な筆致で原稿用紙6枚にわたって書かれています。
この中では「わたくしはゴルフもやらず、車の運転もせず、旅行の楽しみもなく、釣りや山登りも、とにかく世の大概の方がやっている趣味は何一つやらない」としたうえで、「たたただ昭和史と太平洋戦争の“事実”を探偵することに若いころから妙にのめりこんできて、1人でコツコツと続けて、いつの間にか九十歳の老耄れとなってしまった」と、生涯にわたって史実の探究を続けてきた自身の歩みを「探偵」ということばを使って振り返っています。 また、劇作家の井上ひさしさんから教わった、「むずかしいことをやさしく、やさしいことはふかく、ふかいことをゆかいに、ゆかいなことをまじめに書くこと」を文章を書くうえでの心得としてきたこともつづられています。
この原稿について、半藤さんと40年以上の親交があるノンフィクション作家の保阪正康さん(81)は、「半藤さんの原稿はよく見ているが、元気なときよりは活字の筆調が弱いと思った」と述べたうえで、「半藤さんには作家として明確な姿勢があり、権力者の目ではなく、市民の目で史実を徹底的に検証し、平易な文体で書くのが作品の共通点だった。歴史観の根底には、戦争への強い怒りがあり、人間があのような愚かなことをしたことを、どのようなことばで語り継ぐのがいいのかと常々話していた。原稿に記したのは井上ひさしさんが言っていたことばだが、半藤さんも最高の名言として書き残したんだなという感じがする」と話しました。 そのうえで、「半藤さんは、『あの戦争の中から何を教訓としたかを語り伝えていくことが、この国の良心を守ることだ』と話していた。半藤さんの精神や哲学、歴史と向き合う姿勢を守り、実証主義で歴史を見るという道を日本の中に定着させたい。半藤さんの歩んできた道を絶やさないでつないでいくのが半藤さんへの約束事だと思う」と話していました。
この人の視点は都市の戦中派の視点だと思う。農村の視点が抜けている。戦争の原因を軍部の暴走でまとめているが、実際は違うと思う。マスコミにあおられた農村の次男三男が軍部の大陸侵略を支持していた。戦前の長子相続では長男以外はすべて耕す土地がないまま成人するから新たな耕作地が必要だった。
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