:そういう人を見つけたら、とりあえず1on1で話を聞いて、「いつもエントリーしているよね」「実際のところ、どういう感じなの?」とか、「何かやりたいことあるの?」みたいに聞いてやると、「実は今こういうことをやっているんですけど」「こういうことに興味があって」みたいのが出てくる。そこが大事です。:企画の内容は、会社である程度テーマを設定したり、それこそこれからフィラメントでやろうとしているような、プログラムを使ってある程度デザインシンキングをインストールしたりとか。ここは育成が可能です。:なるほどね。僕らがやろうとしていることで言うと、最初にマインドセットを整えたり、その人が何に興味を持っているかとか、どういう視点を持っているかとか、そういう「人の理解」をして「人を育てる」部分があります。そして、育てる延長にビジコンを持ってきたいんですよね。
例えば上期で人を育てるプログラムをわーっと走らせて、そこですごく育った人に、下期ではより優先的にビジコンに入ってもらうような。そういうブリッジを作っていくみたいなことを考えています。人のマインドを見極めて育てていく部分と、そのあとのフェーズですね。 新規事業を作る中で顧客インタビューのフェーズがありますけど、その顧客インタビューとか、デザインシンキングとかを知る機会を作って、実際にやってもらって「顧客のことを理解するってこういうことか」と、腹落ちしてもらう。そういうところをやりつつ事業を作っていく、次につなげていくことができればなと思っています。:そういう意味だと、さっきのヨーロッパの大企業が参考になるという話で言うと、たぶんSAPなんかは参考になる事例です。シリコンバレーに開発拠点と、あとd.schoolというデザインシンキングのビジネススクールをIDEOと一緒に作っていますよね。
あれは当時のCEOだった人が「こういうのをやらなくちゃダメだ」と言って、個人のお金を40億円ぐらい、学校に寄付した(笑)。コースを作ってもらって、そこに自分の社員も送り込んで、かつ開発拠点も一緒にシリコンバレーに作った。そのため、本体から遠ざけて新しいものを作ろうとして生まれたのが「SAP HANA」という今主力の商品ですよね。そこでできたものを持ってきてスケールさせました。 ただこれは良し悪しがあって、本体から離すと元のリソースが使えないのでコストもかかるし、うまくいかない可能性も高くなる。いろいろあると思うんですけども、1つのやり方としてはすごく参考になる事例だと思いますよね。
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