動画の撮影場所は2022年2月の侵攻直後、首都キーウ北方のチェルニヒウ州・ヤヒドネ村で子供を含む村民約360人が人質になって1カ月も監禁され、11人が死亡した現場の地下室だと大統領は明かした。中国はいまや、プーチン氏の政治的延命と侵略継続にとって必死に縋(すが)りつく「命綱」となった。4月に訪中したブリンケン米国務長官は「中国は露防衛産業が必要とする軍民両用品の最大の供給者だ」と断言した。欧米の対露経済制裁の一方で、ロシアの対中貿易は昨年、過去最高の2400億ドルに上った。プーチン氏は侵攻の2年前の20年7月、自分が24年から2期12年、83歳まで、通算36年間も権力の座に居座れるよう憲法を改正した。ソ連の独裁者スターリンの治世を優に上回る。従来は在職中の大統領だけを対象にしていた「免責」特権を「大統領経験者」に広げ、「生涯、訴追されない権利を保障される」とする法改正も行った。
今年2月に北極圏の刑務所で獄死した「反政権の象徴」ナワリヌイ氏に暴露された黒海沿岸の「プーチン宮殿」など「総資産20兆円」ともされる不正蓄財や、国内外で頻発している各界著名人の不審死の関連疑惑は生涯、追及させない算段だ。 御身の安全保障については国内で盤石の態勢を整えたかに見えるプーチン氏だが、侵略開始後、「暗殺を恐れて地下壕(ごう)を渡り歩いていた」「自分が創った護衛組織・国家親衛隊の武力を強化している」などの情報が西側に漏れ伝わっている。 ソ連の作家、チューエフ著の『モロトフ』によると、強大な個人崇拝体制に君臨したスターリンさえ晩年、「わしは殺されるかもしれない」との強迫観念に取りつかれていた。モスクワ郊外の邸宅「近い別荘」で出される料理はすべて側近らに毒味をさせた後、口に入れた。ヒトラーやムソリーニ(イタリア)、チャウシェスク(ルーマニア)ら欧州の独裁者の無残な最期をプーチン氏は百も承知だろう。先の訪中の前日にはプーチン政権寄りの言動で知られる旧ソ連圏・スロバキアのフィツォ首相が銃撃されたばかりである。(さいとう つとむ)
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