でも逆に、目指すものがなくなってしまったんです。何のために音楽をやっているかわからなくなってしまった。うまくいっていないときのアーティストの心理に向かい合わざるを得なくなり、メンタルヘルスや心理学、哲学などを学び、少しずついろんなことがわかってきました。その時々で「憧れの自分」があったりするものですが、それって「本当の自分」じゃなくて、「かっこつけた自分」だったりする。叶えてみると「あれ?これって自分じゃないかも」って思ったんです。いわゆる「悟り」や「境地」みたいなところに到着することでやっと「本当の自分」に気づき始める。岡本太郎は「人生の目的は悟ることではありません。生きるんです」と言ったそうです。本当にそう思います。ここからが大事なんです。自分の名前の由来でもある荘子は、悟りきった人というよりも、あるがままを受け入れ、ひたすら風に身を任せ生を満喫するというスタイルを貫いたそうです。それにぼくも強く共感しています。
アーティストというと、夢を語って誰かを説得し、最終的に夢を叶えるというストーリーを描きがちです。でもそれには違和感がある。人生でさまざまな経験をするわけですから、つくりたいものは変わるはず。具体的なビジョンや誰かへの憧れは、通過点としてはあるかもしれません。しかし、自分はその都度つくりたいものをつくれる状態でありたいです。 starRoさんはお父さんがジャズミュージシャンということですが、フライング・ロータスもジョン・コルトレーンのおいっ子だし、マッドリブもジャズミュージシャンの息子ですよね。ヒップホップやトラック、ビートミュージックなど、LAで新しい音楽をやっていった人たちは親しい人にジャズミュージシャンがいたわけですね。
うちは、両親も親戚も音楽に強い興味をもっている人がいませんでした。まさか息子がこんなふうになるなんてまったく想像してなかったと思います。だから、親への説明が本当に難しくて。最近なんとなくやっていけてることが伝わっているようで、ようやく少しだけ理解してくれているようです。そんな人生ですから、説明を求められるけど説明しようがない状態にひたすら耐えてきたし、耐える強さを身につけるしかなかったんです。ばかをやっているだけの仲よし状態から仕事になったので、難しいところはあります。ビジネスの話はもちろんですが、価値観も変わっていく。いろんな教養や思想を身につけて、別々のコミュニティで多様な価値感を吸収すれば、人はどんどん変わっていく。お互いに譲れない一線があるし、ラップのスタイルも全然違ってきました。最近は、3人の関係性を人前にお出しするのがちょっと難しくなってきた(笑)。もちろん深いところに絆はあるんですけど、そういのってメディアに載りづらいじゃないですか。アートの説明が難しいのと同じように、人と人の関係性の濃さもうまく説明できないですよね。そうなんです。ぼくがひとりでつくっているトラックで、あ
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