まず、《超絶技巧練習曲》第1番ですが、ハ長調の「ド」から始まる音楽で、聴衆の皆さまをリストの世界に引き込みたい気持ちがありました。次に、第5番「鬼火」は長く勉強してきた曲で、超絶技巧よりも鬼火が軽やかに舞う空間的なものを表したいと思っています。その後の《バラード第2番》ですが、ルービンシュタインのコンクールでも、1次予選で「鬼火」から《バラード第2番》という流れで演奏しました。幻想的な鬼火の世界から、バラードの感情の波打つ海をイメージしていて、その移り変わりが好きです。
リスト=シューベルトの歌曲については、リスト・ユトレヒトのコンクールの頃から勉強し、大学院2年時に論文も執筆しました。リストは、シューベルトをとても尊敬していました。その美しい音楽を、皆さまに知っていただきたいとの思いで選曲しました。 後半1曲目のメンデルスゾーン=ラフマニノフは、ルービンシュタインのコンクールで演奏し、江口文子先生からも「あなたに絶対に合う曲だから」と勧めていただいた作品です。その最後の「ソ」の音は、続くリストの《ピアノ・ソナタ》の最初の音と同じ「ソ」で、始まりの音でもあります。幻想的なスケルツォから、《ピアノ・ソナタ》の深くて荘厳な空間に皆さまを誘いたいと思いました。 この《ピアノ・ソナタ》は、ゲーテの「ファウスト」の物語を基に書かれたと言われています。今年はこの作品を中心に勉強していて、ダブリンとルービンシュタインのコンクールで演奏していますが、勉強するたびに思いも変わってきています。今、紀尾井ホールでしか弾けない《ピアノ・ソナタ》を模索しているところです。そのソナタの壮大な物語のあと、皆さまに「今日のコンサート、良かったな」と思ってもらえるように、《愛の歌第3番》をプログラムの最後に置きました。中学生の頃です。アリス=紗良・オットさんが全曲弾いているCDを聴き、強い衝撃を受けました。それまでは、リストの作品は男性が力強く弾くものだという固定概念のようなものがあったのです。中学生の時、《超絶技巧練習曲集》をすべて練習して、その中からコンサートやコンクールで演奏する曲を選んでいきました。例えば、シューベルトの歌曲はドイツ語です。発音やフレージングなどはすべて言語からきていて、そのニュアンスはそのままメロディーに関わってきます。歌曲のピアノ編曲を演奏する時、シューベルトの歌曲から勉強し直しました。
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