:そういえば「時間術」ですね。時短って、基本的に考え方としては「短くする」ことを狙ってますよね。時間術は、母集団が違うという感じですか?:そうですね。時短術というのは、どちらかというと作業効率を高めることに近いかなと思います。時間術はタイムマネジメントで、起点が「作業」から開始するのが時短術。「そもそもこの作業って必要かな?」というところから入るのが時短術ということで、広く捉える意味では久保さんの言うとおりですね。
例えば、キャンプで一緒に山を登っていきます。一番最短距離で登る方法が「時短術」で、多くの本ではこういった時短術が書かれてます。でも、この山は本当にみなさんの目指すべき山ですか? というのがすごく重要です。 もし、青い旗の立っている山が目指してる山じゃない場合、この水色(最短)の矢印は無駄に終わるじゃないですか。時短じゃなくて、むしろ時間が浪費されるんですね。目指すべき山がピンクだったら、ピンクの最短距離の山登りをする。 「(本当に)登るべき山は何ですか?」というところが、すごく重要になってくるんです。だって、使わないキーボードショートカットを覚えたって効果はないですし、PowerPointを派手に作れば作るほど効果が上がることもないですから、重要なのは仕事の見極めなんですよ。:よくあるんですが、家庭でも仕事においてもそうなんですが、大切な決定をしているつもりがなくて、その場しのぎでやることの積み重ねで、気がついたら大切なものからかけ離れてる時間の使い方していることはありますよね。:そうです。時短は手段なのに、時短することが目的になってしまうと、本質から離れてしまう。例えば、働き方改革に取り組んでる企業は87パーセントいますが、成功企業は12パーセントしかない。それは、働き方改革することが目的だからですね。早く帰る、早く成果を出す。その手段として「時短」をするのであれば、「そもそもこれは必要なのか」「このアウトプットって何なんだろう」「相手が求めることは何だろう」ということが起点にならないと、作業興奮で必要じゃないことにエネルギーを使ってしまうんじゃないかなと思います。:今、越川さんは「作業興奮」と言わ
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