プロボクシングWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者の井上尚弥(28=大橋)が、14日の防衛戦(東京・両国国技館)でIBF同級5位アラン・ディパエン(30=タイ)に8回TKO勝ちを収めた。これで世界戦17連勝。無敵王者の圧倒的な強さの秘密はどこにあるのか。“日本史上屈指のテクニシャン”と呼ばれた元WBC世界スーパーフライ級王者の川島郭志(51=現川島ジム会長)が、一方的な内容になった昨夜の防衛戦から読み解いた。【取材・構成 首藤正徳】
圧勝劇で防衛に成功した井上は、試合後のリング上で「期待と予想を下回る試合をしてすみません」と観客に謝った。大方の予想は早い回でのKO決着。ところが、王者の強打が再三ヒットしたものの、ディパエンの驚異的なタフネスで7回まで1度のダウンもなく、決着まで8回を要した。しかし、挑戦者が粘り抜いたことで、井上のボクシングスキルの高さが際立ったと川島は指摘する。 川島 ディパエンのタフさには驚きました。でも、そのおかげで井上のテクニックを見ることができました。まず、“ボクシングの基本”と言われる左ジャブとワンツーがしっかりと打てる。その土台の上に多彩なテクニックがある。軽快なフットワークで足を使うことができる。相手のパンチを見切って狙い打ちができるし、ガードの間を突いてパンチを上下に打ち分けることもできる。実に目がいい。左アッパーのトリプルからのボディーブローなどコンビネーションも引き出しが多い。本当にバランスのよく取れた理想的なボクサーで、彼の強さがよく分かった試合でした。川島 確かに相手はすごくタフで、あれだけボディーブローを決めても倒れなかった。でも世界にはいろんな選手がいます。こんなタフな選手と試合をした経験は、メンタルという面で今後につながります。一方で圧勝が予想された相手に対しても、井上はまったく油断はありませんでした。100%の状態に仕上げてリングに上がっていました。体と技を動かす心がしっかりとしている。心技体すべてがそろっている選手ですね。あらためて穴がないと思いました。川島...
来年4月には対抗王者との3団体統一戦が組まれる予定。大橋会長は対抗王者2人との交渉が不調に終わった場合、1階級上のスーパーバンタム級への転向も視野に入れていると明かした。トレーナーの父真吾氏も「次の課題が見つかって余白がある。まだ伸びる」と話していた。 川島 今の心技体をキープできれば、スーパーバンタム級でも十分通用すると思います。今の時代は1階級で長く防衛するよりも、階級を上げる選手が多いので、1階級上でも体格もそんなに変わらない。相手がいなくなれば階級を上げるしかない。どんどんチャレンジしてほしい。彼の挑戦はファンの夢でもある。今や井上は日本の希望です。次々と世界王者が誕生して、一昔前と比べて日本人ボクサーのレベルはすごく上がっています。彼に憧れてボクシングを始める子供が増えれば、さらに底辺が広がって、もっと日本のレベルが上がると思います。(敬称略)
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