【NQNﾆｭｰﾖｰｸ=張間正義】9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は7日続伸し、15時現在は前日比43ドル04セント高の3万1428ドル80セントと前日に付けた過去最高値を上回って推移している。米民主党が単独で大型の経済対策を成立させるとの観測が買いを誘っている。半面、直近に上昇が目立った銘柄を中心に短期的な利益確定売りも出ており、上値は重い。
バイデン米大統領は総額1.9兆ドルの経済対策を1月に発表した。当初は共和党の抵抗で1兆ドル前後まで縮小するとみられていたが、民主党単独で成立させる見通しになり、市場では1.5兆～1.7兆ドル規模に達するとの見方が増えている。バイデン氏は9日午後、銀行や小売りなど米主要企業トップと追加の経済対策の必要性について協議すると伝わった。 ダウ平均の構成銘柄では景気敏感株に出遅れていた外食のマクドナルド、医療保険のユナイテッドヘルス・グループなどディフェンシブ株の上げが目立つ。半面、景気敏感株の一角は利益確定売りに押され、クレジットカードのアメリカン・エキスプレスや化学のダウが安い。米長期金利上昇が一服し、JPモルガン・チェースなど銀行株も下げている。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4日続伸し、前日比46.251ポイント高の1万4033.893と、初めて1万4000台に乗せている。ソフトウエアのマイクロソフト、交流サイトのフェイスブック、動画配信のネットフリックスの上げが目立つ。
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