個人消費支出は前月比0.2%増と4月(0.6%増)から減速し、市場予想(0.4%増)も下回った。一方、米連邦準備理事会(FRB)が物価指標として重視するPCE物価指数は総合の上昇率が前年同月比6.3%と4月から横ばいだった。「物価が高止まりし、消費の勢いは想定より弱い」(JPモルガンのダニエル・シルバー氏)との声があった。FRBは当面、積極的な利上げを継続する見通しで、一段と景気が減速するとの懸念が強い。
建機のキャタピラーや航空機のボーイング、金融のゴールドマン・サックスなど景気敏感株の下落が目立った。ソフトウエアのマイクロソフトやスマートフォンのアップルも安い。朝方に発表した2022年3~5月期決算が大幅減益だったドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスは大幅に下落した。 上半期のダウ平均は15.3%安と大幅に下落した。上半期の下落率としては1962年以来、60年ぶりの大きさとなった。高インフレの抑制を最優先するFRBが積極的な金融引き締めに動いた。ロシアのウクライナ侵攻や新型コロナウイルス対策の中国の都市封鎖など悪材料が重なり、投資家がリスク資産の持ち高を落とす動きが加速した。【関連記事】
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