やじま・さとし/1967年生まれ。1990年早稲田大学理工学部卒業。丸紅、エンロン日本法人、東京電力を経て、2016年JERA発電・エネルギーインフラ部部長。2019年事業開発本部副本部長。2021年4月より執行役員(撮影:梅谷秀司)三菱商事が示した衝撃的な落札価格を、敗退したライバル企業はどのように受け止めているのか。J-POWERおよびノルウェーのエネルギー大手エクイノールと組んで、秋田県の2海域に関する入札に参加していた大手エネルギー企業のJERA(東京電力ホールディングスと中部電力が共同出資)。同社で洋上風力の開発を担当する矢島聡執行役員は、「ベストを尽くしたが、認識が甘かった」と今回の入札を振り返る。(電力部門を統括する)三菱商事の中西勝也次期社長(現・常務)および岡藤裕治エネルギーサービス本部長とも一緒に仕事をさせていただいたことがある。お二方とも敵に回したら大変手強い相手だ。三菱商事は慎重で堅実な会社であり、社内稟議もしっかりしている。考え抜いたうえでプロポーザルを出し、勝利したのだろう。
――事業者の選定に際しては、価格点(120点満点)と事業実現性に関する得点(120点満点)の2つで構成され、最高点を獲得した事業者が選定されるプロセスです。三菱商事連合は3海域のいずれにおいても価格点で他グループを引き離して満点の120点を獲得しました。結果的に見ると、2位以下のグループとは大きな差が生じた。なぜこれだけの差をつけられてしまったのか、困惑している。
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洋上風力「初戦」落選、どう巻き返す? レノバ木南社長政府が洋上風力の事業者を決める公募・入札で、実質的な初戦となった秋田県沖など3海域では三菱商事の企業連合が総取りした。売電価格の圧倒的な安さが決め手となった。3海域の1つで早くから事業検討を始め、優勢とされていた再生可能エネルギー専業のレノバはどう巻き返すのか。木南陽介社長に聞いた。――2021年末に結果が公表された3海域での敗因はなんですか。「まだ分析中だが、今回の結果を受けて入札前の大方
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