DNA検査キットが普及した現代に“家族”の秘密などない(中篇)新たなきょうだい

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「わたしは父親なしで育ちました。それがわたしという人間の大きな部分を占めています。33歳になったいま、精子提供者に会うことでそれが帳消しになることはありません」

ニールは、実の親に連絡しようとする人には、生物学的情報と何が望みか──典型的なのは、金銭ではなく医学情報だ。なかにはドナーとつながりをもちたいと願う人もいるが、それは双方が同意した場合に限る──を書いた手紙を送るよう勧めている。

かつてはこうしたことが恥ずべき行為だと思われていましたが、幸い最近では社会の見方が変わってきています。若い世代はあまり動じなくなっていますね。『そうなんだ、つまりおばあちゃんは楽しくやっていたってことだね』とか、親族だとわかると『やった、Facebookの友だちがまたひとり増えたよ。ファミリーへようこそ』といった具合です」 そのときのためにニールはいま、ソフトウェアのノウハウを生かして捜索を自動的に行なう「DNA2TREE」というアプリケーションを構築している。すでに最も近い共通の祖先を探し出すことのできるプログラムを書き終え、いまは家系図の部分を加える作業に入っている。「アプリケーションを実行して10分後には実の親が見つかるとしたら? と考えることがあるんです」とニールは言う。「あり得ないような、しかしそう遠くない話です」米国最大の精子バンクであるカリフォルニア・クライオバンク(CCB)の内部には、醸造所にあるような大きな円筒形の銀色のタンクが何列も並んでいて、その中に貴重な遺伝子素材の入った膨大な数の小瓶が収納されている。この光景を見ていると、ちょっとでも操作を誤ったりバルブが漏れたりすると、子どもを望む無数の親たちの夢を背負った細胞が台無しになってしまうのではないかと考えてしまう。

 

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