採択された論文の分野別割合では、「フラッシュメモリ」がもっとも多く28%を占める。昨年は30%だったのでほぼ変わらない。次いで「抵抗変化メモリとOTSセレクタ」が21%を占め、前年の7%から3倍に急増した。それから「強誘電体メモリ」の発表が18%と、昨年に続いて活発である。HBMモジュールは高性能コンピューティング、中でもAI分野でマシンラーニングのトレーニングを高速実行するために不可欠なメモリである。HBMモジュールの将来性能が、AIの将来性能に少なくない影響を与える。
HBMモジュールの最新世代「HBM3E」の外観とシリコンダイ写真。2024年3月19日にSK hynixが「HBM3E」の量産開始を発表したリリースから。なおシリコンダイ写真の上半分と下半分は異なるダイだとみられる 熱抵抗の削減に大きく寄与したのが、SK hynixの独自開発によるモジュール封止技術「MR-MUF」だ。DRAMダイ間のバンプ接続に一括リフローを採用するとともに、熱抵抗の低い樹脂のモールドによってDRAMダイ間のすき間充填と全体封止を一気に実行する。MR-MUF技術を最初に導入した「HBM2E」世代では、前世代に比べて熱抵抗を一気に35%も減らしている。
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