今回のダイヤ改正で引退するJRの特急形車両は、JR北海道のキハ283系だ。札幌と釧路の間を結ぶ特急「おおぞら」で活躍していた車両で、後継の新型車両となるキハ261系への置き換えが完了することで、キハ283系が引退する。キハ283系は札幌-釧路間の高速化を目指して造られた車両で、1995年に試作車が登場し、1997年3月のダイヤ改正から営業運転に就いた。札幌-釧路間348.5kmの所要時間は最速で4時間20分程度かかっていたものが、線路の改良とキハ283系の導入によって最速3時間40分程度と40分程度も短縮されている。
この高速化のため、キハ283系では振子式を採用し、カーブでは車体を傾けることで、乗り心地を損なわずにカーブを高速で通過できるように造られている。さらに、車体を傾ける角度(振子角度)を6度に増やしたほか、リンク式自己操舵台車を導入することで、カーブを通過する際は台車に加えて車軸も曲がるようにし、線路への負担を軽減した造りになっている。 キハ283系は「スーパーおおぞら」として就役し、1998年には「スーパー北斗」として札幌-函館間の特急にも進出した。2000年には札幌-帯広間の「スーパーとかち」でも使用され、2001年には札幌-釧路間の特急がキハ283系に統一されるなど、活躍の場を広げていった。 2011年に発生した石勝線の列車脱線・火災事故では当該の車両となり、2013年には「スーパー北斗」や「スーパーとかち」から撤退、最高速度も時速130kmから時速110kmに抑えられて、札幌-釧路間の所要時間は最速4時間程度にスピードダウンしている。→
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