[社説]顧客本位を忘れた千葉銀の仕組み債販売 - 日本経済新聞

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[社説]顧客本位を忘れた千葉銀の仕組み債販売

仕組み債はデリバティブ(金融派生商品)を使った複雑な債券だ。表向きの利回りは高く見えても、元本割れの恐れがつきまとう。手数料体系も不透明だと指摘される。丁寧な説明を経て、リスクを覚悟してでも大きなもうけを狙いたい顧客に限って販売すべきだ。銀行が自らの顧客を証券会社に紹介し、銀行も証券会社も顧客の意向を十分確かめず仕組み債を売っていた。仕組み債のようなリスクの高い商品を望む層でない人が売り先の3割近くいた。監視委は金融商品取引法の「適合性の原則」に反するとし、金融庁に業務改善命令など行政処分を勧告した。同原則は顧客の知識や経験などに沿って販売するルールだ。厳しい処分は当然だ。

千葉銀などで明らかになった乱暴な売り方は特定の銀行だけの問題とは言い切れない。金融庁の調査によると2022年3月に地銀の8割が仕組み債を扱っていた。金融庁が仕組み債の販売について注意を促し始めたところ、半年余りで地銀の3割へと減った。それまではどういうつもりで売っていたのか、首をかしげたくなる。個人の金融リテラシーの向上も課題だ。仕組み債がリスクの高さの割に広く売れた背景に「債券なら絶対安全だ」という誤解もあろう。金融知識を広げる教育など地道な活動にも力を注ぐべきだ。

 

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