現在は、「タイムアライメント」について説明している。当機能は前回の記事にて説明したとおり、スピーカーの発音タイミングを遅らせられる機能だ。これにて近くにあるスピーカーほど発音タイミングを遅らせられるので、すべてのスピーカーから放たれる音が同時に耳に届くようになる。なお、当機能には「タイプ違い」が存在している。1つは「簡易型」でもう1つは「本格型」だ。これらがどう違うのかは以下のとおりだ。
まず「簡易型」では、フロントスピーカーのツイーターとミッドウーファーとが別々の場所に装着されていたとしてもそれらを「1つのスピーカー」として扱わざるを得ない。対して「本格型」では、ツイーターとミッドウーファーに対して個別に「タイムアライメント」をかけられる。よって後者の方がより緻密なサウンド制御を行える。高度な「クロスオーバー」では、「メインユニット」の内部にて音楽信号をあらかじめツイーター用の高音信号とミッドウーファー用の中低音信号とに分割できる。それが可能であれば「タイムアライメント」も、それぞれの信号に対して適応させられる。 対してツイーターとミッドウーファーのそれぞれ用に信号を分割できる「クロスオーバー」機能が搭載されていない「メインユニット」では、信号が分割されない以上「タイムアライメント」を個別に適応させられない。ゆえに「タイムアライメント」が「簡易型」となってしまうのだ。
ちなみに現行の「メインユニット」の中で「本格型」の「タイムアライメント」が搭載されているのは、カロッツェリアの「ネットワークモード」に対応しているモデルに限られる。当モードが搭載されていれば、音楽信号をあらかじめツイーター用の高音信号とミッドウーファー用の中低音信号とに分割できるので、「タイムアライメント」を本格運用可能となるのだ。
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